2008年07月05日

第9回:コンピュータに意味を理解してもらうセマンティック技術− 「ウェブを変える10の破壊的トレンド」を読んで

前回の「検索でおもてなし− 「ウェブを変える10の破壊的トレンド」を読んで」というエントリでは検索技術が次世代Webサービスで重要な役割を果たすと書いた。今回は第10章の「Semantic Technology[セマンティック・テクノロジー]意味を理解し始める時代へ」をネタにブログを書いてみようと思う。

セマンティック技術とは、情報の意味や関連性をコンピュータに理解させた上で、何らかの情報処理をコンピュータにさせる技術である。「何のことやら?」と疑問に思うのは自然なこと。セマンティック技術を使うと、自分が閲覧しているWebページが音楽に関することなのか、IT技術に関することなのか、きちんと理解させた上で、音楽だったら自分の好みとを照らし合わせて、関連するアーティストを提示したりできる。今でもLast.fmで実現できていそうな機能だが、セマンティック技術を活用すると、他のWebサイトにある情報を関連付けて、ユーザーに適したアーティスト提示できるようになる。これでもまだ分かりにくい。

本書によると、セマンティック技術はそれほど新しいコンセプトではないらしい。ただ、セマンティック技術を実装したサービスがまだまだ少ないのも事実。紹介しているサービスの数も少ない。

現在はWeb2.0の時代といえる。セマンティック技術は次の「Web3.0」で主役となるテクノロジーになるだろう。これまでは、情報は情報として単独で存在していた。今でもWebのハイパーリンクにより、文書間のつながりは構築できる。ただし、ハイパーリンクでは情報の関連まで表現できない。これをセマンティック技術で補うと考えていいだろう。

SNSで人と人のつながりをソーシャルグラフというもので表現できるようにはなってきた。これは想像だが、セマンティック技術を活用すると、人と人とのつながりを、恋人同士なのか、会社の同僚なのか、親戚なのか、それらを踏まえた上で適切な情報をソーシャルグラフ内に流せるようになるのではないだろうか。

分かりやすく言うと、「空気を読むSNS」が実現するかもしれない。mixiにしろFacebookにしろ、人と人のつながりは均一なものである。遊び友達や趣味の仲間もいれば会社の同僚もいる、もしかしたら取引先の人もいることだってあるだろう。自分の趣味の情報を入手するのに、取引先が興味を持っているWebサイトの情報は不要である。趣味の仲間で共有している情報から、さらに新しい何かを引き出せれば、それが本人にとって本当に有益なリコメンデーションになる。現在のリコメンデーションは「空気を読まない」ので、自分に関連した人の情報はすべて有益であると判断することがある。これをセマンティック技術で排除して、より適切な情報を簡単に得られるようにするわけである。

ただ、セマンティック技術はもっと深い意味があるテクノロジーだと思う。私の不勉強で中途半端な説明になってしまって申し訳ない。セマンティックテクノロジーは次世代のWebを考える上で避けて通れないものだと感じている。もっと調べた上で、分かったことをこのブログで紹介していこうと思う。

以下、第10章で取り上げられたWebサイトのリンクです。ご参考まで。

posted by やすお at 07:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | ソーシャルグラフ
2008年06月19日

Gmailが快適に! JavaScriptが速くなったFirefox3

888万ダウンロード(2008年6月19日午前5:30現在)を超えたFirefox3。お祭り騒ぎも重要だが、肝心の機能面がイマイチではユーザーには受け入れられない。果たしてFirefox3は使えるブラウザなのか。気が付いたところをメモとして残しておく。

Firefox3の新機能はたくさんあるが、体感できる便利機能はJavaScriptの実行速度の改善だ。これにより、WebメールのGmailなどAJAX技術を使ったWebサービスの表示速度が格段に速くなった。これは快適。おそらくGmail以外にもavaScriptをふんだんに使っているサイトの多くはサクサク表示できるのではないだろうか。

また、少ないメモリーでも高速に動くように改善されたので、私が使っている5年前のパソコンでも快適にWebブラウザを使える。Gmailはまだ我慢できる範囲だったが、iGoogleは重くて、自宅のパソコンでは使えなかった。Firefox3にバージョンアップしたことでiGoogleを自宅でも活用できそうだ。

気になるアドオンソフト(拡張機能)もFireox2で使っていたもののほとんどがFirefox3に対応していたので一安心。「ソーシャルブックマークのMa.gnoliaアドオンが対応してないじゃないか」とちょっとがっかりしたものの、これは複数のソーシャルブックマークサービスに対応したshareholicで代替できるので問題ない。

今のところ不具合は見つかっていない。次は会社のパソコンのFirefoxをバージョンアップしてみよう。
posted by やすお at 05:47 | Comment(0) | TrackBack(0) | ソーシャルグラフ
2008年06月15日

実生活とインターネットはつながるのか

私事ですが、風邪をひきました。土曜日はずっと寝込んでいて、ようやく日曜日の昼過ぎに7割くらい復活した感じです。

寝込んでいて思ったのですが、携帯電話もパソコンも使えないくらい身動きが取れない状況にあるとき、自分の状況を通知できるのは一緒に住んでいる人だけに限定されるのだと実感しました。そういえば、一人暮らしのとき、ひどい風邪で寝込むたびに「このまま死んじゃったらどうなるんだろう」と不安に思いました。また、「風呂場ですべって打ち所が悪くて死んじゃったらどうなるんだろう」とも思ったことがあります。

こんなとき、生きているのか体調が悪いのか、落ち込んでいるのかといった状況が、家族だけでなくSNSでつながっている人など関係者に自動で伝わっていると便利だなと思っていました。それも特別な装置を使わずにです。自分の状況を通知するのに、Twitterへの書き込みやFacebookやMySpaceといったSNSのステータス表示は便利です。ただし、それは携帯電話やパソコンが使えるのが前提。Twitterへの書き込みを携帯電話からできるといっても、その携帯電話が使えないのでは話になりません。

寝込んでいたときに発生した岩手・宮城内陸地震のように、外部と分断されてしまうほどの災害が発生したときも同様でしょう。不幸にして災害に巻き込まれてしまった場合、「自分は生きていて助けが必要。場所は○○」といった最低限の情報がどこか知り合いに伝われば、助かる確率が上がります。中国の四川大地震の場合も数千人単位で救助できたかもしれません。

これもインターネットがすべて解決できるとは思いません。だけど、自分の状況を伝えられる場所が多いにこしたことはありません。なにかうまい仕組みはないでしょうか。例えば、腕時計で脈拍を計り一定時間ごとにどこかに通知する仕組みとかあれば、何か体に以上が発生したときにすぐに分かります。腕時計の代わりに携帯電話でもいいかもしれません。でも、その場合でも常に身に付けておかなければならないので面倒です。いい方法とは思えません。

実生活とネットをつなぐいい方法ってありますか?

身に付けることを意識させない超小型機器で、通信機能を持ちながらも電源不要で動くハードウエアのイノベーションがまず必要かなと漠然とは思います。また、プライバシーの保護も十分に考えなければなりません。私が生きている間に実現するか微妙ですね。
posted by やすお at 14:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | ソーシャルグラフ
2008年06月14日

つながる自由、つながらない自由

「人は一人では生きていけない」という言葉は、だれもが一度は耳にしたことがあるだろう。人は誰かとつながっているからこそ集団への帰属意識を持つことができ、安心感を得ることができる。

このブログの過去エントリに「ネットでつながる友人が0人だったら、あなたはこの世に存在しないのと同じ」がある。これはGoogleやYahoo!でヒットしないページは誰の目にも触れないというのを、人に当てはめてみたものである。私は人と人のつながりを示す「ソーシャルグラフ」こそが、次世代のネットサービスの基盤になると考えている。その場合、人は誰かとつながりを持っていることが前提となる。

今でもソーシャルグラフがビジネスもプライベートも充実させる解答だと思っている。この信念みたいなものはこれからも変わらないと思うが、秋葉原の通り魔事件のことを考えると、はたして"つながらない"人はどうすればいいのだろうかと思うようになった。

さまざまなニュースを見ると、犯人は人とつながることに苦手意識を持っているように思える。「彼女がいない」というのを嘆いていたようだが、彼女を作る努力をしたのだろうか。あくまでも想像の範囲なので事実と異なる可能性はあるが、おそらく自分から彼女を作るのを放棄したのではないだろうか。「ブサイクだから彼女ができない」という話をしているようだが、テレビで犯人に顔を見る限りはそんなにブサイクではない。容姿はごく普通の人だ。

いくら「知り合いとつながってソーシャルグラフを充実させましょう」と主張しても、通り魔事件の犯人のように「つながらない自由」を行使されたらどうしようもない。無理に表舞台に引っ張り出すことは誰にもできない。もちろん冒頭に書いたように「人は一人では生きていけない」。では、どうすればいいのか? 私は答えを見つけられない。

人間は難しいなと改めて考えてしまう事件でした。インターネットは万能じゃない。リアルな世界だって万能じゃない。ネットとリアルを組み合わせれば万能になる?いやならないだろう。

関係ない人を殺害した犯人に同情するところはありません。ただ、ただ、事件の悲惨さを嘆くばかりです。

亡くなった方のご冥福をお祈りしております。
そして、このような事件が二度と起こりませんように...。
posted by やすお at 02:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | ソーシャルグラフ
2008年06月13日

第6回:仮想世界とユーザーインタフェース − 「ウェブを変える10の破壊的トレンド」を読んで

前回の「第5回:現在はWeb中心ですが、将来は分かりませんよ − 「ウェブを変える10の破壊的トレンド」を読んで」ではコンピュータの歴史の中でWebベースコンピューティングがどのような位置づけなのかを解説しました。今回はもっと未来を見ていきましょう。第6章の「Virtual and Real」と1つ飛んで第8章の「Interface」について考えていることを書いて見ます。

第6章ではセカンドライフのような仮想世界について言いたいことを書いて見ます。のっけから申し訳ありませんが、私はセカンドライフのような3次元仮想世界は当分の間、受け入れられないと思います。それは、3次元空間が面倒だからです。アバターをわざわざ動かさなくてもコミュニケーションはできます。不便さを乗り越えてまで使う気にはなりません。

一方、企業ではセカンドライフ内でイベントを開催し、人を集めようとしています。広告・宣伝をするのがセカンドライフ内での目的ですが、目的を達せた企業は何社くらいあるのか疑問です。

さて、この3次元仮想空間ですが、今は受け入れられないと申しましたが、ずっとだめなわけではありません。面倒くささがなくなれば普及することでしょう。面倒なのは、現在のパソコンのインタフェースだけでは、3次元空間内の任意の地点をポインティングすることだって難しいことです。それを解決する、つまりユーザーインタフェースの向上が見込めるのであれば、セカンドライフは普及していくでしょう。

そんな夢のようなポインティングデバイスってあるのでしょうか。実はその答えが、第8章の「Interface」に書かれているのではないかと思います。例えば、任天堂のWiiに付属するWiiリモコンは、加速度センサーを備え、傾きや動きを検知します。Wiiリモコン1つでテニスをしたりカーレースをしたり、直感的な操作ですべて可能です。これくらい簡単に使えるデバイスであれば、3次元仮想世界に行ってみようかと思わせることができるかもしれません。

次世代のソーシャルネットワークが3次元仮想世界になるのであれば、それに対応したハードウエアを生み出すイノベーションが必要になってきます。Web2.0と呼ばれる時代に突入してからはソフトウエアが物事の中心になりましたが、Web3.0はハードウエアの時代になる可能性があります。

いつものリンク集は次回のエントリに記載します。

posted by やすお at 01:29 | Comment(0) | TrackBack(1) | ソーシャルグラフ
2008年06月11日

第5回:現在はWeb中心ですが、将来は分かりませんよ − 「ウェブを変える10の破壊的トレンド」を読んで

前回は「Presence」(プレゼンス)というキーワードで、リアルタイムのようで微妙にリアルタイムではない。だけど、ソーシャルネットワークでつながっている人の状態を把握したい。そんな欲求はネットでこそ実現できるという話をしました。今回は第5章の「web-oriented」(ウェブ・オリエンテッド)について書いてみようと思います。

この章については、私個人の意見が強く出てしまうことを最初にお断りしておきます。

本を読む限り、筆者は、インターネットの登場と第2章の「FREE」で述べているような、ハードウエアが限りなくフリーに近くなることで、手元のパソコンで処理していたようなことを「あちら側」(ネットワーク側)でできるようになると述べています。正確には"すべて"あちら側に移行できるわけではないが、"ほぼ"移行できるといったニュアンスです。これは、インターネットで何が起こっているのかを解説したベストセラー「ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)」(梅田望夫 著)での主張と似ています。

私も基本的には同じ考えです。ただし、ほとんどのことをWebベースのツールでまかなうという時代はそれほど長く続かないと私は思っています。それは、コンピュータ(情報処理システム)の歴史を顧みるとなんとなく分かってきます。

コンピュータの始まり、ここでは一般の企業に導入された時期から考えましょう。昔はコンピュータといえば汎用コンピュータという大型コンピュータのことを指していました。今で言うレガシーシステムのことです。当時は、この大型コンピュータ(ホストコンピュータとかメインフレームと呼ばれる)を複数の人が同時に利用していました。1台の大型コンピュータに何台もの端末(パソコンではない)をネットワークで接続した構成でした。エンドユーザーが操作する端末はパソコンではありません。ホストコンピュータから送られてくる情報をそのまま表示するだけのダム端末です。ホストがあってそれにぶらさがる端末があるシステムでした。IBMがIT業界を牛耳っていた時代です。

その後、インテル−マイクロソフト連合(ウィンテル)によるパソコンの時代を迎えます。この時代は、パソコンの処理能力が高くなり、ホストコンピュータの情報だけを表示するのにパソコンを使うのはもったいないことでした。なので、パソコンで処理できるものはパソコンで、ホストコンピュータ(サーバー)で処理しなければならないものはホストで処理するという分散システムになりました。クライアント・サーバー・システム時代の到来です。

このクライアント・サーバー・システムはメインフレームと比べて低コストで構築できました。この構成でどんどんどんどん企業にコンピュータが導入されていきました。ただし、クライアント・サーバー・システムには弱点がありました。パソコンには業務システムをインストールしていたので、アプリケーションをバージョンアップするごとに、パソコンの台数分だけアプリケーションを配布しなければなりません。その手間が企業にとっては大きくのしかかってきました。

この弱点を解決する決定打はあまりありませんでした。で、そうこうしているうちにインターネットが民間に解放されました。Web時代の到来です。

Webの時代に入ると、情報システム担当者は、Webブラウザが業務システムに活用できることを知りました。Webブラウザだけあれば、サーバーに置いてある業務システムを常に最新のバージョンで動かせるので、情報システム部門ではTCO削減に成功しました。これが現在の情報システムの利用形態です。

さて、このシステム形態、IBMが強大な力を持っていたメインフレームの時代に似ていませんか? コンピュータ本体は大きなものが中央にあり、エンドユーザーのパソコンに表示する情報(HTML)を生成して、パソコンに送っている。エンドユーザーのパソコンは、ホストコンピュータから送られてくるデータをWebブラウザで処理するだけ。ダム端末がWebブラウザに変わっただけともいえます。

ダム端末がパソコンに移行したように、パソコンでWebブラウザだけを動かすのはもったいないと考える時代がくるでしょう。web-orientedの次にくるのは、パソコンで動かすソフトの復活です。ただし、以前のクライアント・サーバー・システムの欠点を修正したものでなくてはなりません。それは、各パソコンにインストールするアプリケーションソフトの配布方法です。システム管理者がいちいち配下のパソコン1台1台にアプリケーションをインストールせずに、例えば自動配布の仕組みなどが必要になるでしょう。

技術的には、Windows Updateのように自動更新の仕組みなどを使えば大丈夫かなと思います。また、業務システムとインターネットを切り離すことはできないので、ネットをつなげない環境でどうするのかを考えなければなりません。ただこれも、グーグルの「Gears」など、オフラインでもWebベースのサービスを利用できるような仕組みがあるので、将来はそれを発展させたものが必須となるのだろう。

とにかく、Webブラウザだけで完結する時代はいずれなくなると思います。まだまだITは熟成されたものではありません。改良に改良を重ねてどんどんよくなっていくのでしょう。Webブラウザベースのシステム環境がゴール(究極の姿)と思っている人は、考えを改めなければならないかもしれません。

以下、第5章で取り上げられたWebサイトのリンクです。ご参考まで。

セールスフォース・ドットコム(Salesforce.com)
ケテラ・テクノロジーズ(Ketera Technologies)
ルーシッド・エラ(LucidEra)
ワークデイ(Workday)
アイOS(eyeOS
ユーOS(YouOS)
デスクトップ・オンデマンド(DesktopOnDemand)
グーウィ・ウェブトップ(goowy webtop)
ゾホ(Zoho)
シンクフリー(ThinkFree)
ジンブラ(Zimbra)
バズワード(Buzzword)
ロータス・シンフォニー(Lotus Symphony)
マイクロソフト・オフィス・ライブ・ワークスペース(Microsoft Office Live Workspace)
マイクロソフト・ポップフライ(Microsoft Popfly)
QEDWiki
グーグル・ギアス(Google Gears)





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2008年06月07日

第4回:ネットで相手の息遣いを感じる方法 − 「ウェブを変える10の破壊的トレンド」を読んで

前回は「Crowd sourcing」というキーワードで、みんなの知恵を合わせると何が起こるか紹介しました。今回は第4章「Presence(プレゼンス) リアルタイムの情報を生かす」の部分を読んで感じたことをざっくばらんに書いていきます。

ネットを使ったコミュニケーションでもっともリアルタイム性が高いのはIM(インスタント・メッセージ)でしょう。しかも相手をよく知っている仲じゃないとIMによるコミュニケーションはできません。本書によると、IMの次にリアルタイム性が高いのがメールで、リアルタイム性が低いものの代表にブログを位置づけています。SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)はブログのソーシャルな関係が強いものとしています。

2007年に登場し、知る人は知っているTwitterというつぶやきサービスが人気です。これは140文字以内で「今なにしてる?」を投稿するサービスです。IMほどのリアルタイム性はないですが、ふと気になったときに知り合いの状況や何気ない一言に触れることができます。知り合いのプレゼンス情報を把握するには便利なサービスです。

ネットでの交流は静かなものになりがちです。例えば、コミュニケーションサービスのmixiでさえ、頻繁に日記を公開している人でなければ、マイミクが"今"何をしているのか分かりようがありません。Twitterは"今"をひたすら入力してコミュニケーションするサービスです。文字にするとなにやら怪しげなサービスのように思えますが、ネットを通じて、知り合いが「忙しいんだな」とか「週末を迎えて楽しそうだな」とか「おなかすいているんだな」とか、まるで知り合いが隣の席に座っているかのように感じることができます。Twitterで知り合う人は、顔を会わせたことがない人ばかりになりがちですが、何かプレゼンス情報を介して、一体感さえ感じることができます。人の息遣いさえ感じられるサービスって今までにあったでしょうか。Twitterがブレークするのは当然だったのでしょう。ただし、TwitterはFollowする人が少ないと面白くありません。どんどんFollowしてFollowされるようになると、ある時点からぐっと楽しくなります。

さて、Twitterが楽しいのはプレゼンス情報を大量に得ることができるからです。最近のSNS(特に海外のもの)はプレゼンス情報を知り合いに流すことが流行っています。Facebookのミニフィード(Mini-feed)は、Facebook内での行動を逐次流しています。News feedは知り合いのプレゼンス情報(今、これやってる)を受け取る仕組みです。MySpaceでもMini-feedに近いサービスを米国版で開始しました。2008年6月6日現在、日本語版では使えません。

使ってみて分かるのですが、ソーシャルネットワーキングサービスにはプレゼンス情報を配信するのは必須だと思います。画面の更新感がでるのはもちろん、人のあたたかみまで配信できるからです。SNSに慣れないユーザーにとって、いきなりプレゼンス情報がながれるのはいかがなものかと思うかもしれません。でも、やってみてください。楽しいですから。

ネットの将来はソーシャルネットワークがベースになると思っています。ネットワークはIT機器が担当しますが、ソーシャルの部分は人間が構築する部分です。人間関係をネットでも楽しくするのにTwitter程度のプレゼンス情報は必須なのではないかと思います。

以下、本書で取り上げられたWebサイトを紹介します。

トゥイッター(Twitter)
トゥイッター・ビジョン(Twitter Vision)
レーダー(Rader)
ジャスティン(Justin TV)
ユーストリーム(Ustream)
タンブラー(Tumblr)
アイファインド(iFIND!)



=>第5回:現在はWeb中心ですが、将来は分かりませんよ
posted by やすお at 03:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | ソーシャルグラフ
2008年06月06日

第3回:クラウドソーシングはネット時代の民主主義か − 「ウェブを変える10の破壊的トレンド」を読んで

前回は「FREE」(フリー)というキーワードで、技術革新が引き起こす限りなく無料(フリー)に近づくハードウエア環境と、その結果コンテンツ流通が限りなく自由(フリー)になる世界について書きました。今回は第3章「Crowd sourcing みんなの知恵を利用する」を読んで感じたことを書いていこうと思います。

ネットを経由することでたくさんの人とつながることができます。そして、そのつながった人たちの知恵を集めることで破壊的トレンドを生み出すことできます。いわゆる"集合知"のことです。大勢が集まって何かを作り上げる仕組みは、ネットがベースにあるから実現できるわけです。ネットを利用することで、何かを生み出す労力を得るコストが劇的に下がっているといえるでしょう。何かをする、例えば、百科事典を作成するためには、一人でやろうとするとものすごい時間と労力がかかります。でも、Wikipediaのようにみんなで1つの百科事典を作成するのであれば、一人ひとりの作業コストは限りなく小さくなります。

また、たくさんの人が集まることで、ソーシャルブックマークやソーシャルニュースサイトが成り立ちます。たくさんの人のおすすめを集まれば、より多くの人に役に立つというコンセプトです。たくさんの人がWebページにタグを設定することで、他の人が新たな発見をすることができます。たくさんの人が「この記事は面白い」と投票することで、読むべき記事を浮かび上がらせることができます。

さて、ここからは私個人の意見です。

リアルの世界では"世論調査"なるものがあります。世間の人々はどのようなことを考えているのか調べるわけですね。世論が政治を動かすこともあるそうなので、その世論というのはよほど重要なのでしょう。でも、よく考えたら世論こそクラウドソーシングすることで迅速に調べられるのではないでしょうか。テレビ局などが世論調査ということで電話アンケートなどを実施していますが、クラウドに対して問い合わせれば、瞬時に目的を達成することができるでしょう。

また、選挙システムもクラウドベースにしてしまえば、現行の議会制民主主義ではなく直接民主制に近い政治制度にできるのではないかと思う。クラウドに対して国の未来を問えば、おそらく正しい答え(進むべき道)が返ってくるでしょう。もちろん、ネットにつなげられる人だけの民意でしかないので厳密ではありません。でも、国民が選んだかどうだか分からない議員に意思決定を任せるより、100倍くらいマシかもしれません。衆愚政治になる危険があると指摘する人はいるでしょうが、国民はそんなに"愚"なのでしょうか。そろそろ国民を信用してもらってもいいのではないでしょうか。

ちょっと話がそれましたが、ネットの力で民意をまとめることができるのはすごいことだと思います。政治であれば議員がいらなくなるので、政治を迅速に動かすことができます。未来の政治はそうなっているかもしれません。ある意味、全員が総理大臣であり、大統領であるわけです。

ただし、少し恐ろしいシナリオも考えられます。例えば、裁判員制度が始まりますが、これもクラウドの力を借りれば、おそらく正しい判決を下すことができると思います。ただし、クラウド全体に偏った情報が流れてしまうと、クラウドとはいえミスジャッジをしてしまう危険があります。マスコミの論調がそのままクラウドに反映されてしまうのは十分に考えられます。「犯人はひどいヤツだ」という印象がクラウドに流れてしまえば、「ひどいヤツだから死刑にする」という極端な方向に行きそうで怖いのです。

とはいえ、クラウドを上手に使えば、仕事や生活が便利になることは言うまでもありません。私はソーシャルニュースサイトをよく利用しますが、普段ならアクセスしないであろうWebサイトからのニュースに気づくことがあり、面白いです。

以下、本で紹介されているWebサイトのリストです。






=>第4回:ネットで相手の息遣いを感じる方法
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2008年06月04日

第2回:「FREE」が変えるコンテンツ流通− 「ウェブを変える10の破壊的トレンド」を読んで

前回は「Direct」(ダイレクト)というキーワードでコンテンツプロバイダとエンドユーザーが直接つながることで、何が起こるのか書いてみました。今回は第2章の「FREE 「潤沢経済」時代のビジネス」を読んで感じたことを紹介します。

まず、この「FREE」(フリー)という言葉は2つの意味があります。1つは「無料」「タダ」という意味のフリー。もうひとつは「自由」という意味です。

ウェブをみんなが使えるようにするには、たくさんのコンピュータが必要です。コンピュータの中にはメモリーやハードディスクが搭載されています。これらコンピュータを構成している部品は大量生産と技術革新によりコストパフォーマンスは年々向上しています。このコストパフォーマンスを究極に上げていくとどうなるでしょうか。コンピュータはどんどん安くなり、突き詰めると「フリー」になります。現実的には原材料費などがゼロになるわけではないので、フリーになるわけではないのですが、ほぼフリーになると考えていいでしょう。

その結果、「とりあえずデジタルデータはネットに置こう」という考えが主流になっていきます。その兆候はすでに現れており、グーグルが提供しているWebメールサービス「Gmail」は、メールをすべてインターネト上のサーバーに保管して、必要なメールは検索して探すというサービスを実現しています。利用料は無料です。これは記憶装置にかかるコストがほぼフリーに近い状態にならなければ実現できないサービスです。

そして、何でもかんでもネット上にデータを置くと、今度は何が起こるでしょうか。検索技術の進化が前提にありますが、エンドユーザーがコンテンツを入手しやすくなります。具体的には、楽曲を入手するのにCDショップに行かなくても、iTunes Music Storeでダウンロード購入するようになります。というか、もう現実にそうなっていますね。どんな巨大なCDショップでもiTunes Music Storeと比べると品揃えは悪いです。それはCDショップは物理的なモノを置いておく場所が有限だからです。ネット上の記憶装置を使うのであれば場所はとらないし、在庫管理コストも最低限に抑えられます。

このように、ユーザーがコンテンツを自由に入手できるようになると、売る側の論理でモノが売れなくなります。CDショップの店員がどんなにすばらしいリコメンデーションをしても、お客さんは自分の好みの音楽を購入する人が増えることでしょう。これは新聞や雑誌も同じで、新聞という枠のなかでしか記事をお客さんに届けることができなかったものが、ユーザーが自分でRSSフィードを購読したり、さまざまなニュースサイトやブログを検索したりして、自分が欲しい情報を入手しています。

つまり、コンテンツの選択がユーザー主導になります。これまで、コンテンツホルダーが牛耳っていた供給方法やプライシングを、ユーザーがより深く関与できるようになります。これが2つ目のフリー。コンテンツの扱いが自由になります。

さて、この流れはインターネット特有の新しいものでしょうか。実は似た事例に流通業があります。

昔は小売価格をメーカーが決めていました。今ではまったく見かけませんが、昔のチラシには「メーカー希望小売価格」という値段が表示されていました。文字通り、メーカーが決めている価格です。よく「メーカー希望小売価格より○万円安くしまっせ」という交渉を電気製品の量販店でやりました。

メーカー小売価格は次第になくなり、「オープンプライス」という表記が目立つようになりました。これはお客さまに販売する価格を小売店が自由に決めていいというものです。もちろん、小売店はメーカーから卸値で仕入れているわけですから不当に安く販売することはできません。ここで重要なのは、価格の決定権がよりお客さんに近いところに移ったことです。お客さんはより安い店で購入する権利を得ることができました。ある意味、お客さんが主導して、モノやサービスに対して"希望購入価格"を提示しているようにも見えます。

このように"フリー"をまとめると、ユーザー主導に行き着きます。下記に本書で紹介されていたWebサイトを紹介します。Diggなどはユーザーがトップ記事を選ぶという意味で、新聞とは異なるアプローチでニュースを配信しています。






=>第3回:クラウドソーシングはネット時代の民主主義か
タグ:フリー FREE
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2008年06月03日

第1回:今を破壊するものは何か − 「ウェブを変える10の破壊的トレンド」を読んで

tokuriki.comで紹介されていたので、「ウェブを変える10の破壊的トレンド」(渡辺弘美 著)を読むことにしました。自分のブログのネタにもなりそうだし、きっと役に立つという確信があったので。

まだ読んでいる途中なのですが、これから数回に渡って読書感想文みたいなものをポストしていこうかと思います。本書を読んで、感じたことを私なりに書いていきます。自分のための読書メモ&リンク集になってしまうと思いますが、お付き合いください。

まず10のトレンドということで、本書は10章で構成されています。なので、章ごとにまとめてみようと思います。

まず、第1章「Direct(ダイレクト) ユーザーを直接つかみ、ロックイン」から。

ここでは、コンテンツプロバイダとエンドユーザーが直接つながることがトレンドであると述べています。ここでいうコンテンツとはニュースサイトが提供するニュース記事をはじめとして、広告も含みます。キーとなるテクノロジーは「フィード」と「ウィジェト」と呼ばれているものになります。「フィード」はおなじみかもしれませんが、RSSフィードのことです。ブログやニュースサイトはRSSフィードを提供しており、ユーザーがRSSリーダーに登録することで、Webサイトからユーザーに対してダイレクトにコンテンツを提供できるようになります。また、RSSフィードはいったん登録されてしまえばなかなか購読を中止するようなことはありません。もちろんRSSフィードを購読させるまでは苦労するのですが、検索エンジンから誘導するよりは楽かもしれません。

日本でのRSSフィードの使い方を理解している人はそれほど多くないかもしれません。ただし、確実に認知度は上がっていくと思います。日本の一部のニュースサイトはRSSを提供していませんが、そんなサイトは人々から見放されることでしょう。

また、「ウィジェット」(ガジェットとも呼ぶ)については、過去にポストした「消費者にダイレクトに接触できるウィジェットベンダー、日本に登場するのはいつだ?」や「大きなプログラムと小さなプログラム−サクラのスライドショーから考える」で私の考えをまとめています。

このウィジェットですが、日本ではまだまだ認知度は低いし、有名なというか定番のウィジェットが存在しません。iGoogleなどの日本製ウィジェットはあるにはありますが、基本的にRSSフィードを読み込ませただけのものがほとんどです。Facebookの"アプリケーション"のように、なんらかの機能を持たせたものはほとんどありません。これから出てくることに期待したいと思います。

海外にはウィジェットを作成・管理するWebサービスが複数あります。ウィジェットを流通させ、コンテンツをユーザーに送り届け、広告も配信する。見事なネットワークが構築されています。そして、ウィジェットを貼り付けられるSNS(FacebookやMySpaceなど)やスタートページ(iGoogleやNetvibesなど)も一般的になっています。iGoogleやNetvibesなどは日本でも使えますが、SNSではどうでしょうか。最大手のmixiでさえクローズドな世界から出てきません。ウィジェットが流通する環境が整うにはまだまだ時間がかかりそうです。

とにかく、本書を読み始めて、いかにビジネスにおける日本のWeb環境が遅れているのかが分かりました。手遅れにならないうちにSNSやニュースサイトは手を打っておく必要があるでしょう。

以下、紹介されていたWebサイトへのリンクです。


=>第2回:「FREE」が変えるコンテンツ流通


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2008年05月29日

「他人以上、友達未満」の交友関係

学校や趣味のサークルかなんかで知り合った人で、親しく接する人を友達という。国語辞典のような言い方だが、これを"友達"という。「遊び友達」や「飲み友達」などカテゴリに分けることもある。主にリアルな生活空間で顔を合わす人を友達という。

さて、ネットに目を向けてみよう。MixiといったSNSを使っていると、コミュニティや趣味を通じて知り合いになった人ができてくる。Mixiの場合は"マイミクシィ"(通称:マイミク)という関係になる。面白いのは"友達"という言葉を使わないこと。リアルの世界であれば、同じ趣味や考え方をする人が親しくなったら"友達"になるのに、mixiでは友達と呼ばない。

海外のSNSはどうだろうか。FacebookやMySpaceでは"Friend"と呼んでいる。そして、興味深いのは日本語版の場合はどうなっているかだ。Facebookでは"友達"と翻訳されている。MySpaceでは"フレンド"だ。ここで両者の考え方に違いが出ている。

個人的には、1回も会ったことがない人を"友達"とは呼びにくい。もちろん、ネットだけの付き合いでも、メールを何度も交わすなどして交友を深めていくと、友達に近い感覚になるのだが、"友達"であると自分が納得するのは難しい。もちろん、オフ会などで会ってしまえば一気に友達になれるのだけどね。

そんなわけで、SNSだけの付き合いでは、「他人以上、友達未満」という人間関係が存在する。私はそのような状態を日本語として"フレンド"と呼びたい。個人の感覚の問題であるが、私はそれがしっくりとくる。FacebookでFriendが友達と翻訳されたのも、どちらかというとリアルの人間関係を重視するSNSだからであろう。一方、MySpaceはちょっとでも接点があればいきなりフレンドリクエストを出してもいいというような文化が見受けられる。フレンドリクエストを受け取った人も、悪い印象を持たなければフレンドとして承認する文化がある。人と人とのつながりはそれほど強くないので、"フレンド"と翻訳されたのではないだろうか。

結局、何が言いたかったのか自分でも分からなくなってきたが、インターネットの登場、特にSNSの登場により、人間関係のパラダイムシフトが起こっているかのように感じる。もちろんリアルな友人関係がこれからも重要であり続けるのだが、ネットを介した人間関係(フレンドネットワークとでも呼ぶのが適切かもしれない)も、そこそこ重要になる時代がやってくるだろう。「友達」と「フレンド」、辞書には"友達"という意味で紹介される言葉だろう。しかし、インターネットを含んだ人間関係を語る上では、まったく別の単語であることに注意しなければならない。そして新しい形態の人間関係に慣れていかなければならないだろう。

ところで、Mixiと同じようなSNSであるGREEは"友達"と呼んでいるのか。GREE自体はリアルな交流が強いわけではない。勝手に想像すると、mixiとGREEで会員数の差が出ているのは、「マイミク」という言葉を作り出したサービスと、友達以外の言葉を見つけられなかったサービスの差なのかもしれない。
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2008年05月17日

Google、MySpace、Facebook --- 第2次プラットフォーム戦争勃発

MySpaceの「Data Availability」、Facebookの「Facebook Connect」、Googleの「Friend Connect」がほぼ同時に発表された。それぞれ似ているようで多少は異なる。でも狙いはユーザーの獲得である。ソーシャルメディアをよりオープンにしてユーザーの利便性を上げられるかのように思えるが、最終的にはユーザーを囲い込むのが目的だ。

実はこの動き、何かに似ているように感じた。それは、パソコンのOS(オペレーティング・システム)のシェア争いである。

Windows 95が登場する前の話なので、ITの世界からみると大昔の話である。当時はマイクロソフトのWindowsが強かったものの、いくつかパソコン用OSがあった。今も当時とそれほど大きくは変わってないのだが、Windows以外には、IBMの「OS/2」とアップルの「MacOS」があった。MacOSは手を変え品を変え生き残ったが、IBMOS/2は「OS/2 warp」を最後に宇宙のかなたに消え去ってしまった。

このパソコン向けOSの覇権争いを「第1次プラットフォーム戦争」と呼ぼう。

Windowsが勝ったのは、Windowsの上で動くアプリケーションをたくさん揃えたこと。使えるソフトがたくさんあるということは、たくさんの人を惹きつける可能性が高いこと。つまり、ユーザーに選ばれる可能性が高いということだ。MacOSDTPやコンピュータ・グラフィックス、DTM(デスクトップ・ミュージック)といった特定の分野に活躍の場を見出すことで、特定の固定客をつかむことに成功した。IBMOS/2は、Windowsのマルチタスク処理が不完全だった時代に、ほぼ完全なマルチタスク処理を実現し、技術的には先行していた。ただし、OS/2で動くソフトが少ないのでジリジリと市場から退場していった。ソフトが揃わなかったのは、OS/2上でWindowsのソフトをそのまま動かせるようにしてしまったためでもある。OS/2Windowsのソフトが動くのなら、わざわざシェアが低いOS/2向けに別途ソフトを開発することはないからだ。

そして、現代のソーシャルメディアサービス間での争いを見てみる。

1次プラットフォーム戦争時のOS(プラットフォーム)にあたるものが、「Data Availability」「Facebook Connect」「Friend Connect」になる。各OS上で動くソフトは、各ソーシャルメディアサービスを使うユーザーにあたる。ということは、アプリケーションの数で市場をほぼ独占したWindowsのように、サービスを利用する人数が多いサービスが最終的に生き残ることになると予想できる。

パソコンのOSのように、第2次プラットフォーム戦争の勝者は、ほぼ独占的にソーシャルメディアサービスを提供できる可能性がある。また、各プラットフォーム間でのデータ交換はやってはいけない。OS/2のように、もしユーザーを思ったほど集められなかったら、勝ち上がってくるのは難しくなる。なので、そんな状況を知ってのことなのか、FacebookGoogleFriend Connectを閉め出すことにした。

さて、ソーシャルグラフ時代のプラットフォームで勝つのはどこだろうか。どこがWindowsを取って替えるのだろうか。現状ではどこも互角という印象を受ける。

Facebookは独自のプラットフォームをベースに独自のアプリケーションを動かす戦略。独自路線を貫くあまり、小さくまとまってしまう可能性を否定できない。MySpaceは他サービスと連携しながら、MySpaceが持つ会員数をさらに増やそうとしている。Googleはユーザーを持っていないが、プラットフォームを徹底的にオープンにすることで、すべてのサービスを飲み込んだプラットフォームを構築しようとしている。

最後は結局Googleだったりしてね。だとしたらあまり面白くないなあ。mixiとかモバゲータウンにがんばってもらって、日本発のプラットフォーム2.0を提案できると楽しくなるかなと思う。


posted by やすお at 02:47 | Comment(0) | TrackBack(0) | ソーシャルグラフ
2008年05月16日

アドレス帳ソフトのRipplexは携帯電話だともっと便利になる

以前のポストでアドレス帳ソフト「Ripplex」(リプレックス)について書いた。Twitterskypeの友達とより仲良くなれるので面白いと思っていたが、だんだん限界も感じていた。Ripplexを一日中起動しておいても、誰かが新しくRipplexをインストールしないことには、新しい友達が増えないのだ。

Ripplexのアイデアは面白いので、使い道は他にないかなあと考えていたところ、携帯電話で使ったら便利ではないかと思うようになった。

私だけかもしれないが、携帯電話のアドレス帳に電話番号やメールアドレスを登録するのは面倒である。もちろん自分の携帯電話に電話をかけてもらって、かけてくれた人の電話番号を登録することもできる。メールアドレスだって同じだ。

もし、Ripplexが携帯電話の中に入っていたとしよう。通常であれば、友人がメールアドレスを変更した場合、連絡をもらわなければ古いメールアドレスを登録したままだ。Ripplexが入っていれば、自動でコンタクト先を更新するので、エンドユーザーは何もせずにコンタクト先をメンテナンスできる。場合によっては、mixiのアカウントや会社や自宅で使っているパソコンのメールアドレスを携帯電話に登録できるようになる。

携帯電話のアドレス帳に登録されている人は、お互いが知り合いであることがほとんどだろう。なので、Ripplexでリンクもしやすい。携帯電話の世界でのコミュニケーションインフラとしてRipplexは最適だと思う。


リプレックスの方々にはぜひ携帯電話で動くアプリ、できれば携帯電話の標準のアドレス帳として実装されるようにがんばっていただきたい。
タグ:Ripplex twitter
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2008年05月13日

もはや囲い込めないソーシャルメディア

前回のポストでMySpaceがFacebookを出し抜く戦略を発表したかと思いきや、敵も黙ってはいられない。FacebookはMySpaceの「Data Availability」に似た「Facebook Connect」を発表した。しかし、それだけでは終わらない。Googleも同様の「Friend Connect」を打ち出してきた。

SNSの2強とインターネットサービスの王様が似たような戦略を打ち出すことは偶然なのだろうか。いや必然なのだろう。SNSはよりオープンな環境を目指すことになる。そうすることで、ユーザーの利便性向上と広告収入のアップを狙うのだろう。もはやクローズドなサービスでは限界があるのだ。

一方、日本のSNSはどうだろうか。mixiはクローズドなままだ。会員数は増加しているとはいえ、頭打ち感が出てくるのは時間の問題だろう。次にどこに行くかがmixiの見せ所だ。海外のSNSのように、オープンプラットフォームへと向かうのだろうか。おそらく、日本のSNSもオープンの方向に向かわざるをえない。参加しているのがほとんど日本人なだけに、より成長していくためには、会員が生み出すコンテンツを広くさまざまな場所で使えるようにし、広告を載せるスペースを生み出していかなければならない(多分)。もちろん、広告を配信するプラットフォームも整備が必要になるだろう(多分)。

しかし、3社の戦略がほぼ同時に発表されたことには驚くばかりだ。しかも具体的にサービスを実装してみせたところもない。戦略がどのように具体化されるのか、これからが楽しみである。
posted by やすお at 02:40 | Comment(0) | TrackBack(0) | ソーシャルグラフ
2008年05月03日

Web時代だからこそ重要なリアルコミュニケーション

今夜(2008年5月2日)は飲み会があった。今回は私が勤める会社にかかわった人が集まった。かつて同じ部署だった人や以前に同じ部門で働いていた人、同じ会社に勤める人だが会社よりも飲み屋で遭遇する方が多い人など、部門や会社を超えて知り合いが集まった。参加者は今夜の集まりを“異種格闘技”と呼んだ。

この飲み会で感じたことが2つある。

まず、この集団は私のソーシャルグラフの一部であることだ。私から見れば全員知っている人なのだが、その場で初めて知り合った人たちもいた。正確には状況は違うのだが、初めて挨拶を交わした人は、私のソーシャルグラフを通じて知り合いになれたといえる。

2つ目は、リアルに顔を合わせることの大切さだ。初めて会う人同士でも、“私を知っている”という事実が前提にあるため、仲良くなりやすい。少なくとも相手にそれほど警戒心を抱かない。バーチャルな世界だとそうはいかないだろう。例えば、自分のマイミクのマイミクに対してマイミク申請を気軽に出せるだろうか。逆に、自分のマイミクのマイミクだからといって、いきなりマイミク申請が来ても素直に承認できるだろうか。もちろん、できるという人もたくさんいらっしゃるだろう。しかし、できない人の方が多いのではないだろうか。

SNSで友達を増やすのも悪くはないが、たまにはリアルな場で知り合いを増やしてみよう。やはり顔を見ながらのコミュニケーションは何かを得やすい。顔を見るだけならテレビ会議でもいいのかもしれないが、相手の声のトーンや自分との目の合わせ方などを観察していると、妙になまなましいのが伝わってくる。いわゆるノンバーバルな情報が伝わってくる。

人と会うことはそれなりのパワーが必要だ。しかし、そのパワー以上のものが得られる。今夜はそれを実感した飲み会だった。
posted by やすお at 02:42 | Comment(1) | TrackBack(0) | ソーシャルグラフ
2008年05月02日

ソーシャルグラフ・オリエンテッド・メッセージング・システム(SOMS)というのを考えてみた

Facebookでチャットができるようになったのをきっかけに、私たちのコミュニケーションはどういった形態になっていくのか考えてみた。で、ふと思いついたのがタイトルの言葉である。

ソーシャルグラフがコミュニケーションの基盤となると仮定すると、やはりインスタント・メッセージがコミュニケーションの主流になるのではないかと、私は最初にそう考えた。FacebookやMySpaceがチャット機能を装備しているのを見ると、そう思ってしまう。本当にそうなのだろうか。 twitterだってコミュニケーションツールだ。twitterはミニブログというカテゴリで説明されてしまうこともあるが、非同期のチャットシステムであるとも言える。

では、チャットとtwitter以外には何か考えられるだろうか。そう考えているうちに、ソーシャルグラフを基盤にするのでれば、メールでもいいのではと思ってきたのだ。

最近の電子メールシステムは、迷惑メールのおかげで破綻しつつある。先進的なユーザー同士であれば、facebookやMySpace、仕事上のつきあいであればLinkedInなど、が持っているメール(メッセージング)機能を使ってメールのやりとりをすると聞いたことがある。日本だったら仲のいいマイミクさんとmixiでメッセージのやりとりをしている感じだろうか。この方法が便利なのは、スパムメールの影響をほぼ受けないことだ。安心してメッセージを読むことができる。

そんな現実があるのなら、電子メールはいっそのことソーシャルグラフでつながっている人とだけメッセージ交換できるシステムがあれば、みんながうれしいメッセージング・システムになると考えたわけだ。ソーシャルグラフをユーザー認証に使う方式である。私は「ソーシャルグラフ・オリエンテッド・メッセージング・システム」(SOMS)と呼びたい。

social_auth_mail.pngただしこのSOMS、1つのSNS事業者内のサービスだけでは、現在の電子メールを置き換えることはできない。SNSを超えてソーシャルグラフを構築し、メッセージをやり取りできる仕組みが必要である。これもOpenSocialがだんだん形になってきたこともあり、実現する可能性は低くない。

この仕組みで問題になるのは、メッセージの送受信できる範囲があまりにも限定されることだ。知らない人にメッセージを送ることはできなくなる。メッセージを送る前にソーシャルグラフでつながらなくてはならないからだ。でもまあ、実際には知らない人にメッセージを送ることは少ないので、特に問題はないかと思う。製品の問い合わせや、企業の代表メールアドレスなどは、ソーシャルグラフでつながっていない人からのメッセージも受信できるような仕組みがあればいい。そんなに難しくないはずだ。

さて、いかがだろうか。インターネットをソーシャルグラフベースで考えると、現状では難しいことであっても比較的簡単に解決できる可能性がある。今回のアイデアは自分ではなかなかいいと思っているが、何か重要なことを見落としている可能性もある。迷惑メールに負けない使い勝手がいいメッセージングシステムは本当に欲しい。Mail2.0が欲しいのだ。
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2008年05月01日

Ripplex -- ソーシャルグラフ構築のインフラを狙う

ripplex.png2008年4月25日(金)、都内某所で無料アドレス帳ソフト「Ripplex」(リプレックス)の説明会が開催された。偶然ではあるが、説明会に出席できたので、これも何かの縁だと思い、インストールして使ってみた。

Ripplexは無料で使えるアドレス帳ソフトである。メールソフトにもアドレス帳機能が付属しているが、Ripplexも似た機能を持つと思っていい。ただし、決定的な違いがある。メールソフト付属のアドレス帳であれば、目的はメールを出すことになる。Ripplexはメールやソーシャルメディアなどの知り合いをまとめて管理できるのだ。TwitterとSkypeには特に親密に連携していて、自動的にSkypeコンタクトとTwitterの友達をアドレス帳に取り込んでくれる。

お互いがRipplexを使っていれば、リンクしてお互いの情報を交換できる。twitter内だけの友達だったのが、その人のブログの存在を知ったり、 mixiのプロフィールにアクセスすることだってできるようになる。Ripplexを介してさらに友人を知ることができる。また、自分を知らしめることもできる。

簡単に説明したが、詳細はリプレックス社のWebサイトに詳しいので、深く知りたい方はそちらをご覧いただきたい。活用方法を含めて分かりやすく解説しているので、ここで長々と説明するのは野暮なことなのでやめる。ここではRipplexが私たちに何をもたらすのか考えてみたい。

さて、コンタクト先の管理であるが、ものすごく面倒なのは言うまでもない。例えば、もらった名刺を管理することを考えてみよう。今日もらった名刺を、 Excelでも専用の名刺管理ソフトでもいいので登録する。もちろん登録した時点では情報は正しい。では、1ヵ月後はどうだろうか。登録した内の何人かは、部署の移動や昇進などで古い情報になってしまってないだろうか。そして1年後、半分くらいの情報が正しければいいほうではないだろうか。それくらいコンタクト先管理はやっかいなものだ。それに、名刺だけでは、会社の電話番号やメールアドレス、部署名、住所くらいしか分からないことが多い。

Ripplexは個人に関するアクセス先情報を柔軟に管理できる。名刺に記載されている情報だけではなく、twitterやSkypeアカウント、ブログのURL、mixiのプロフィールページなど、さまざまな項目を登録できる。しかも、登録情報の更新は本人が行うので、自分で修正する必要がない。基本的には最新の情報に常にアクセスできるわけだ。

また、コンタクト先管理であれば、似たようなWebサービスがあるかもしれない。しかし、自分だけではなく他人の個人情報をオンライン上のサービスに保管するのは勇気がいることだ。「もし情報が漏えいしてしまったら」と考えると怖い。自分の情報だけなら笑ってすますこともできるが、他人の個人情報を漏えいさせたとなれば、たとえWebサービスの運営者に責任があろうとも、友達を失うことになりかねない。

この点、Ripplexはかなりセキュリティに配慮している。説明時にもRipplexのサーバーでは個人情報を蓄積しないことを力を入れて説明していた。私もセキュリティを保てる話を聞いたが、なかなかうまい方法だと思った。

各ユーザーのコンタクト先はあくまでもローカルのパソコンに保存される。Ripplexのサーバーに保管されるのは、例えば自分のtwitterのIDと友達のtwitterのIDを組み合わせた情報のハッシュ値だけだ。ハッシュ値が仮に漏えいしたとしても、そのデータからtwitterのIDを復元することはできない。Ripplexユーザー間では同じハッシュ値を持ったもの同士がリンクする仕組みになっている。

実はRipplexがWebサービスではなく、クライアントソフトで提供されるのは、個人情報はローカルのPCで持ち、Ripplexのサーバーに送信すべきハッシュ値を生成するために必要だったのだ。分かりづらい説明になっていると思うが、これもリプレックス社Webサイトの「セキュリティー」というところで解説があるので、興味のある方はご覧いただきたい。PMMという仕組みのことである。

さて、リプレックスの社長は「Ripplexをコミュニケーションのインフラシステムにしたい」というようなことを言っていた。つまり、Ripplexを使っていれば、遊びでも仕事でも、必要な人にいつでもコンタクトができるようになる世界を目指すということだ。今は、twitterとSkypeのみ自動的にコンタクト先を読み込んでくれるが、これからバージョンアップを重ねるにつれて提携するサービスを増やしていきたいとのことだ。

実は、私は見てしまった。おそらく説明会ではリリース前のベータ版をつかっていたのだと思う。私がインストールしたものより、登録できる項目が増えていたのだ。注目したのはfacebookの情報を登録できていたこと。これは私の予想だが、facebookアプリとの連携も視野に入っているのではないかと思う。そしてさらに予想を広げると、OpenSocial対応というのが見えてくる。

インフラにするのであれば、ぜひここまで対応してほしい。ユーザー個々からみたときに、Ripplexがソーシャルグラフの中心に位置されるまでになってほしいところだ。

久しぶりに自分が楽しくなるものを見たという気がします。みなさんも試してみてはいかがでしょうか。twitterかSkypeのユーザーであれば、試すのにそんな手間はありません。
posted by やすお at 01:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | ソーシャルグラフ
2008年04月09日

twitterとFriendFeedとfacebookのゆるい関係(2)

前回の記事はこちら。twitterとFriendFeedについて解説した。

今日はFriendFeedとfacebookについて書こうと思う。facebookは全米第2位のソーシャルネットワークサービスだ。最近では第1位のMySpaceよりもユーザーの支持を得ているようだ。このfacebook、何がいいのかと言えば、フレンドの facebook内での行動が手に取るように分かることだ。フレンドの誰が誰と友達になったのか、どんなグループに入ったのか、グリーティングカードを誰に送ったのか、などなどさまざまなことがNewsFeedに配信される。もちろん自分の行動もMini-Feedという形でプロファイルページに現れる。

このフレンドの行動が手に取るように分かるという観点ではFriendFeedも同じ機能を持つ。subscribeしたフレンドがtwitterでつぶやいたり、ブログを投稿したりすると、その情報がFriendFeedに流れてくる。「ああ、あの人はこんなことに興味を持っているのか」というのを直接本人に聞かなくても分かる。ある意味、FriendFeedを見ると、本人以上に本人のことについて語っているように思えるときがある。

さて、フレンドの行動をシェアするという目的では同じ機能をもつが、決定的に異なる点もある。FriendFeedはオープンであることだ。facebookはfacebook内のフレンドしかウオッチできない。活用の幅という点でFrinedFeedに軍配が上がる。

と、FriendFeedとfacebookについて書いてみた。フレンドの情報を極限まで簡略化したものがFriendFeedだということもできる。ソーシャルグラフを構築する上で、フレンドの行動を簡単に把握できるのはいいことだ。

これまで、facebookが次世代のWebサービスになるのではと思っていた。もしかすると、FriendFeedが次世代Webの核になるのかもしれない。そんな予感を抱かせる力をFriendFeedは持っている。
posted by やすお at 02:17 | Comment(1) | TrackBack(1) | ソーシャルグラフ
2008年04月08日

twitterとFriendFeedとfacebookのゆるい関係(1)

以前「コンテンツは1つのサービスに集約させたい」という記事を投稿した。その投稿では、コンテンツアグリゲーションサービスが便利で、理想に近いものはfacebookのミニフィードだと述べた。

最近はちょっと考えを変えつつある。先の投稿では少しだけ触れたFrindFeedの可能性が想像以上に大きいことが分かってきたのだ。FriendFeedはtwitterの拡張版と考えれば分かりやすいのだが、利用範囲が格段に広い。facebookが担うソーシャルグラフの構築にも十分に応用できる。

今回からしばらく、FriendFeedを中心にtwitterやfacebookとの関係を説明したいと思う。今回はtwitterとFriendFeedの関係について書く。FriendFeedとfacebookについては日を改めて書こうと思う。

さて、twitterの説明は不要だと思うが、簡単に説明すると、何か一言を発信するだけのWebサービスである。気に入った発言をしている人を見かけたらfollowして、発言をウオッチできる。followすることでソーシャルグラフを構築していく。

なお、twitterFriendFeedの共通点は下記の通り。

  • 何かを発信するWebサービスである
  • 気にいった人をfollow(FriendFeedの場合はsubscribe)することで、何に興味があるのかウオッチできる
  • SNSと異なり、相手の情報にアクセスするのに承認をもらう必要がない“ゆるい”つながり

twitterでは、文章とURLくらいしか発信することができない。一方、FriendFeedは、twitterのようにちょっとした書き込みをすることができるし、他のサービスの利用状況も配信できる。

ソーシャルグラフを構築するのに、mixiのようにマイミクシィ申請をして、承認されないとつながりを持てないわけではない。あくまでも一方的に相手を followしたり、相手の情報を購読(subscribe)することで関係を築いていく。twitterが斬新だったのは相手の情報の取得方法なわけだ。followされている数が多いほど、その人の発言は重要だと考えられる。マイミクシィの数が多いからといってmixi内で重要かどうかは判断できないので、人の評価をfollow数で表現したtwitterはすばらしいアイデアだと思う。

このtwitterが成し遂げたイノベーションをFriendFeedではほぼそのまま活用している。自分にとって大事な(面白い)情報を発信しているなと思えば、subscribeすればいい。それだけで、twitterのように相手が配信しているものを自分の画面の中に出すことができる。

FriendFeedは基本的には自分のコンテンツの場所を示すのが目的である。写真ならflickrだし、動画だったらYouTube、自分のブログだったらRSSフィードを登録しておけば、まとめて1画面で見られる。twitterでの発言も組み入れることができる。しかも、subscribeした人の情報まで1つの画面に表示できる。FriendFeedがtwitterの拡張版だと思うのは、自分の画面に流せる情報の差だと思う。

FriendFeed自体はまだまだ対応するWebサービスを増やしていかなければならないだろう。特に、日本の情報源がない。せめて、mixiのマイミクの日記くらいは読めるようになっているとうれしい。よくを言えば、国内外の主要なWebサービスのほぼすべてと連携してほしい。それができれば、 FriendFeedは大きく化ける可能性がある。

FriendFeedのソーシャルネットワーキング機能はfacebookとの共通点/違いとともに別の記事で解説しようと思う。

ちなみに、私のFriendFeedはここ。有用な情報は発信していませんが、ご参考まで。
subscribeはご自由にどうぞ。
posted by やすお at 00:29 | Comment(0) | TrackBack(2) | ソーシャルグラフ
2008年04月04日

ソーシャルネットワークの中で共感を得よ − 生まれ変わるメディア

インターネットの普及とともに、新聞や出版社など文字を売り物にする企業が構造不況の真っ只中にいる。そして今では、YouTubeの登場が原因かどうか分からないが、テレビ局までもが衰退しようとしている。

いまだに「若者の活字(文字)離れ」と言われることがあるが、これは認識が甘い。というより、見てないに等しい。ちょっと電車に乗ってみれば分かる。若者は携帯電話を使ってメールの送受信やケータイサイトに接続して、“文字”を読んでいるではないか。携帯電話が普及する前と比較すると、現在の方が文字に触れる時間は長いのではないだろうか。近頃はマンガも読まずに携帯電話を鬼のようなスピードで操作している人をよくみかける。

そんなメディア業界であるが、出版はブログをベースとしたサービスへと移行するかもしれない。NewYork Times(NYT)の名物コラムニストであるニコラス・クリストフ(Nicholas D. Kristof)氏は、ソーシャルサイトの利用を模索しており、コラムをブログで紹介したり、facebookでファンページを立ち上げて活動している(関連記事:NYTの看板コラムニスト,新聞復活めざしブログやSNSを活用)。特にfacebookでファンページを作成したという意味は大きい。一方的なマスメディアという立場から、ソーシャルグラフを活用した“双方向コミュニケーション”の中でコンテンツを提供するスタンスに移行することを宣言しているようなものだからだ。

もっともソーシャルネットワークを活用しようと考えているのはニコラス・クリストフ氏だけではない。氏以外にもブログが出版プロセスを変える可能性があることを指摘している(関連記事:あれから6ヶ月、そして600の記事)。では、ジャーナリストたちはソーシャルネットワーキングを何に使うのあろうか。多くは読者個人に訴えかける手段として使うことになるだろう(関連記事:ブログが出版プロセスを変える可能性)。

実は、日本には「魔法のiらんど」というサービスがある。ケータイ小説を投稿するサイトだ。ここでは読者の反応を見ながら小説を作り上げるプロセスができている。ケータイ小説が受けているのは、読者の共感を著者がダイレクトに作品へ反映できるからだろう。

ということで、ジャーナリスト専用のソーシャルネットワーキング「publish2」も出てきた。もちろんソーシャルネットワークだからうまくいくという保障はない。とはいえ、顧客(読者)に対して何を提供しなければならないのかを知るためには、ソーシャルネットワークを味方に付ける必要があるだろう。
posted by やすお at 02:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | ソーシャルグラフ