まず海外のSNSは自社サービスだけに会員を囲い込むといったことはしない。Facebookであれば、Facebook以外の他社が開発したアプリケーションを自分の画面に追加することで、写真や動画、自分で書いているブログなどをFacebook上で公開できる。MySpaceも同様のことができる。
で、MySpaceはさらに先を行くオープン戦略をとることに決めたようだ。今度はMySpace内に保存した写真などをTwitterやYahoo!、e-bayなどと共有できるようにする。MySpaceはこの施策を「Data Availability」と呼ぶ。実際に実装されるのはもう少し先になりそうだ。
詳細はCNETやTechCrunchの記事に詳しいので、そちらを参照してもらいたい。ここではMySpaceは何を目指すのかを考えてみたい。
MySpaceは写真や音楽といったコンテンツを扱うのに強いSNSだ。要は素材を握っているのである。MySpaceは、素材を他のWebサービスに公開することで、他のSNSと差別化しようと考えているのではないだろうか。TwitterやYahoo!とSNSグループを構築し、コンテンツを流通させる。エンドユーザーにしてみれば、複数のSNSに写真などをアップする手間が省けるので便利になるだろう。また、MySpaceやTwitterから見ると、MySpaceが持つ豊富なコンテンツと充実したソーシャルグラフを使えるメリットがある。強引な言い方をすると、異なるソーシャルメディアがゆるやかに融合するようなイメージだ。
さて、そういう状況になると、SNSのサービスってどこからどこまでを示すのか分からなくなってくる。実はこれこそがOpenSocialの進む道なのだと思うが、なぜか今回はOpenSocialの仕組みは使っていない。不思議だ。MySpaceはOpenSocialをかついでいるはずなのに。
MySpaceはFacebookをまねて、アプリケーションを自分のプロフイール画面に追加できるようにした。私が見たところ、Facebookほどうまく既存機能と融合できていないように思える。Facebookのように爆発的な勢いでアプリケーションが導入されている状況にもなっていないようだ。はっきり言ってしまえば失敗だったと思う。Data AvailabilityでFacebookを引き離せるか見ものだ。
◎MySpace、DataPortabilityを採用:Yahoo、Ebay、Twitterとのデータ共有へ
http://jp.techcrunch.com/archives/20080508myspace-embraces-data-portability-partners-with-yahoo-ebay-and-twitter/
◎マイスペース、米ヤフーやTwitterなどとプロフィール共有可能な新プロジェクト発表
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20372833,00.htm?ref=rss

