ソーシャルグラフがコミュニケーションの基盤となると仮定すると、やはりインスタント・メッセージがコミュニケーションの主流になるのではないかと、私は最初にそう考えた。FacebookやMySpaceがチャット機能を装備しているのを見ると、そう思ってしまう。本当にそうなのだろうか。 twitterだってコミュニケーションツールだ。twitterはミニブログというカテゴリで説明されてしまうこともあるが、非同期のチャットシステムであるとも言える。
では、チャットとtwitter以外には何か考えられるだろうか。そう考えているうちに、ソーシャルグラフを基盤にするのでれば、メールでもいいのではと思ってきたのだ。
最近の電子メールシステムは、迷惑メールのおかげで破綻しつつある。先進的なユーザー同士であれば、facebookやMySpace、仕事上のつきあいであればLinkedInなど、が持っているメール(メッセージング)機能を使ってメールのやりとりをすると聞いたことがある。日本だったら仲のいいマイミクさんとmixiでメッセージのやりとりをしている感じだろうか。この方法が便利なのは、スパムメールの影響をほぼ受けないことだ。安心してメッセージを読むことができる。
そんな現実があるのなら、電子メールはいっそのことソーシャルグラフでつながっている人とだけメッセージ交換できるシステムがあれば、みんながうれしいメッセージング・システムになると考えたわけだ。ソーシャルグラフをユーザー認証に使う方式である。私は「ソーシャルグラフ・オリエンテッド・メッセージング・システム」(SOMS)と呼びたい。
この仕組みで問題になるのは、メッセージの送受信できる範囲があまりにも限定されることだ。知らない人にメッセージを送ることはできなくなる。メッセージを送る前にソーシャルグラフでつながらなくてはならないからだ。でもまあ、実際には知らない人にメッセージを送ることは少ないので、特に問題はないかと思う。製品の問い合わせや、企業の代表メールアドレスなどは、ソーシャルグラフでつながっていない人からのメッセージも受信できるような仕組みがあればいい。そんなに難しくないはずだ。
さて、いかがだろうか。インターネットをソーシャルグラフベースで考えると、現状では難しいことであっても比較的簡単に解決できる可能性がある。今回のアイデアは自分ではなかなかいいと思っているが、何か重要なことを見落としている可能性もある。迷惑メールに負けない使い勝手がいいメッセージングシステムは本当に欲しい。Mail2.0が欲しいのだ。

