インターネットの普及とともに、新聞や出版社など文字を売り物にする企業が構造不況の真っ只中にいる。そして今では、YouTubeの登場が原因かどうか分からないが、テレビ局までもが衰退しようとしている。
いまだに「若者の活字(文字)離れ」と言われることがあるが、これは認識が甘い。というより、見てないに等しい。ちょっと電車に乗ってみれば分かる。若者は携帯電話を使ってメールの送受信やケータイサイトに接続して、“文字”を読んでいるではないか。携帯電話が普及する前と比較すると、現在の方が文字に触れる時間は長いのではないだろうか。近頃はマンガも読まずに携帯電話を鬼のようなスピードで操作している人をよくみかける。
そんなメディア業界であるが、出版はブログをベースとしたサービスへと移行するかもしれない。NewYork Times(NYT)の名物コラムニストであるニコラス・クリストフ(Nicholas D. Kristof)氏は、ソーシャルサイトの利用を模索しており、コラムをブログで紹介したり、facebookでファンページを立ち上げて活動している(関連記事:NYTの看板コラムニスト,新聞復活めざしブログやSNSを活用)。特にfacebookでファンページを作成したという意味は大きい。一方的なマスメディアという立場から、ソーシャルグラフを活用した“双方向コミュニケーション”の中でコンテンツを提供するスタンスに移行することを宣言しているようなものだからだ。
もっともソーシャルネットワークを活用しようと考えているのはニコラス・クリストフ氏だけではない。氏以外にもブログが出版プロセスを変える可能性があることを指摘している(関連記事:あれから6ヶ月、そして600の記事)。では、ジャーナリストたちはソーシャルネットワーキングを何に使うのあろうか。多くは読者個人に訴えかける手段として使うことになるだろう(関連記事:ブログが出版プロセスを変える可能性)。
実は、日本には「魔法のiらんど」というサービスがある。ケータイ小説を投稿するサイトだ。ここでは読者の反応を見ながら小説を作り上げるプロセスができている。ケータイ小説が受けているのは、読者の共感を著者がダイレクトに作品へ反映できるからだろう。
ということで、ジャーナリスト専用のソーシャルネットワーキング「publish2」も出てきた。もちろんソーシャルネットワークだからうまくいくという保障はない。とはいえ、顧客(読者)に対して何を提供しなければならないのかを知るためには、ソーシャルネットワークを味方に付ける必要があるだろう。
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