2010年03月18日

Twitterはマスを再構築できるか


自分がインターネット関連の仕事をしているせいかもしれまないが、なんとなく世論になりつつあるのが、「マスメディアの時代は終わった」とか「これからはインターネットがすべてを提供する」とか「YouTubeがあるからテレビは見ないよね」といった意見だ。

ふと思ったのだが、これらは正しいのだろうか。ごく一部の人の意見が浮かび上がって来ているだけではないだろうか。

例えば、「マスメディアの時代は終わった」というのは本当だろうか。確かに、マスのテレビや新聞、雑誌の広告費は年々落ちていく傾向にあり、あまり元気がない。「ソーシャルメディアの時代にマスはない」という意見をTwitterかブログで読んだのだが、ある程度は賛成するものの、マスはマスで存在するように思える。


■リアルタイムWebがマスを再構築する


Twitterなどリアルタイムのコミュニケーションを売りにしたサービスがある。Twitterの中ではリアルタイムに多種多様で大量の情報が飛び交っている。Twitter内での情報伝達範囲は、ユーザーがフォローして(されて)いる範囲である。友人同士が集まって会話をしている状況に近い。確かにこれではマスコミュニケーションとは言い難い。

Twitterのすごいところはリアルタイムで情報をたくさんのユーザーに配信できることである。ここでは“リアルタイム”という部分に着目したい。Twitterのようなツイートは、それが流れた瞬間が最も情報価値が高くなる。時間が経過すれば見る必要もなくなることが多い。

Twitterではスポーツ中継などを放送しているテレビ番組がリアルタイムに実況されることがよくある。サッカーの日本代表戦などは、自分のタイムラインがツイートによる実況中継で埋まってしまう。私の興味の範囲で実況されるわけだから、ツイートが多くなることで迷惑に感じるというより、むしろ役に立っている。仕事中でテレビを見られない時はなおさらだ。

このように、現在を共有することがTwitterでは可能になる。言い換えれば、Twitterで現在を共有している人の集団こそ、リアルタイムWeb時代のマスではないだろうか。

昔のように、ほとんどの人が視聴するテレビ番組がほぼなくなっている時代なので、マスといっても規模は小さい。しかし、Twitterが登場する前のインターネットは、メディアとユーザーの間は、非同期のコミュニケーションだった。つまり、自分のブックマークや検索エンジンで目的のものを探して、何月何日に公開したかどうか分からないコンテンツを、ユーザーは各自異なるタイミングで見ていた。ページビューが多いサイトでも、同時にそこを見ている人はそれほど多くはない。

リアルタイムWebの登場により、同じタイミングで同じ情報にアクセスしている人が増え、さらにユーザー同士がコミュニケーションできる環境が整った。集まる場所があれば、コンテンツ次第で人は集まる。人々がテレビの前に集まる行動のインターネット版が、Twitterに流れているタイムラインを追いつつツイートを交わすという行動と言えるのではないだろうか。これこそ、インターネット時代のマスの行動である。Twitterの利用者が増えれば、現在のマスの規模に近くなっていくので、その時はインターネットもリアルも関係なくなるのだろうが。

さて、微妙に外している感じもあるが、マスがなくなったというのは極論であろう。見た目が変わりながらもマスは存在している。このようなことを意識すると、テレビや新聞、雑誌はまだまだやることがあるのではないかと思う。

では、今回はここまで。


posted by やすお at 02:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | ソーシャルメディア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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