ようやく米Google社が開発したパソコン用OS「Google Chrome OS」が発表されました。TechCrunchの記事では、発表会の模様など映像を交えて紹介しているので、そちらをご覧ください。
◎Chrome OSの紹介ビデオ2本: OS入門編と性能/UIデモ編
Chrome OSを簡単に説明してしまうと、起動時間が短いクラウド時代のパソコン用OSといえる。一昔前(二昔前?)に「ネットワークコンピュータ」というものが話題になった。当時はサンが力を入れていたと記憶している。まあ、シンクライアントみたいなものだ。コンピュータはネットにつなげ、アプリケーションはサーバー側で実行する。クライアントPCはほぼ表示だけを担当するコンピューティングである。
当時は現在と比べてネットワークがそれほどはやくなかった。貧弱なネットワーク環境では、ネットワーク経由でアプリケーションを使うには無理があった。そのような問題があり、ネットワークコンピュータは存在感をなくしてしまった。
そして、現在はクラウドコンピューティングの時代である。ここにきて、かつてネットワークコンピュータと呼ばれたものが名前を変えて浮かび上がってきた。現在のネットワーク環境だと、サーバー側にあるアプリケーションを利用するのは容易なことだ。やっとネットワークベースのコンピューティングが日の目を見ることなる。
これは、マイクロソフトのOSを否定した上で、グーグルが新しいコンセプトのOSを提供することで実現する。コンピュータはやっと次に時代に進もうとしている。
とはいえ、こんな大げさなことにならないかもしれない。Chrome OSだって、安いネットブックを販売するために採用されるだけの存在になってしまうかもしれない。そのあたり、将来は不確定ではあるが、新しい時代を作ろうとするグーグルの姿勢を評価したいと思う。
ちなみに、Chrome OSはオープンソースで提供される。利用料金もかからない。ただし、普通の人があまったパソコンにChrome OSを入れられるほど簡単なものではないようだ。もし、どうしてもChrome OSを触ってみたい人は、これもTechCrunchの記事に手順が書いてあるので試してもいいだろう。もちろん、Chrome OSをインストールして何か不具合が発生しても、このブログは一切関知しません。
◎Chrome OSを今すぐ使って見たい人はこうする-仮想マシン上だから簡単・安全
では、今回はここまで。