オバマ氏の大統領就任式典を見ていて、なぜ米国民はこんなに盛り上がることができるのだろうかと不思議に思った。日本の政治家が総理大臣になってもこんなには盛り上がらない。政党と地元だけが盛り上がるくらいだろうか。米大統領の就任式は、アメリカンフットボールのスーパーボールか野球のワールドシリーズが開催されたかのようなお祭り騒ぎだった。もちろん、史上初めての黒人の大統領が誕生したわけで、歴史が変わった瞬間だったかもしれない、それを差し引いてもこの盛り上がりを理解するのは難しい。
日本と米国の違いは何だろうと考えてみた。これは選ばれ方にあるのではないだろうか。米大統領は直接選挙に近い形で選ばれる。つまり、自分が投票した人が自分たちのリーダーになる。正確には選挙人を選ぶわけだから、直接選挙ではないのだが、近いものだと考えていいだろう。
一方、日本の総理大臣は与党内で選ばれる。今なら自由民主党の総裁が総理大臣になる構図だ。自民党議員を選ぶのは国民なのだから、自民党議員を米国大統領選の選挙人だと思えば、選ばれるまでのプロセスは似ている。だけど、総理大臣は私たちが選んだという実感はない。米国大統領選では多くのボランティアが働き、長い選挙戦となる。日本ではそのキャンペーン期間中に総理大臣が変わってしまうほど、国民の支持を得られていないし、政党の力学でどんどん首が変わっていく。
米国の選挙がいいとは決して思わないけれども、自分たちのリーダーは自分たちで決めたい。明治時代は政党政治が効率いい仕組みだったかもしれないが、現在はネットの時代である。選挙に関する法律をどうにかしないといけないのだが、インターネットを使えば国民の意見を吸い上げるなんて簡単にできてしまう。
CNNはFacebookと組んで、オバマ氏の就任演説を見ながらFacebookのステータスを更新できるようにした。150万以上のステータスが更新されたそうだ。書き込んだ人はFacebookのプロフィールを持っている人々である。完全に個人を特定することはできないが、ある程度の属性は把握できる。ということは、ソーシャルメディアを使えば疑似選挙が簡単にできるかもしれない。もっと未来を考えるなら、ソーシャルメディアだけで選挙選を含めて実施してもいいかもしれない。選挙結果はリアルの選書と似た結果が出るに違いない。だったら、すべての人に「選挙に来てください」というのではなく、ソーシャルメディアなどインターネットを使って荒削りな結果を出しておき、それをテレビの速報に使ったり、いっそのことその結果を信じて自国のリーダーを決めたりするのもいいかもしれない。
とにかく、若者に政治への参加を呼び掛けるのなら、地下鉄の広告ではなくソーシャルメディアを活用した方がマシだと思う。日本では法律を変えないといけないのだろうけど、変える価値は十分にある。
さて、ホワイトハウスのWebサイトもリニューアルされた。米国はどんどん変換の波に乗っている。まさに、オバマ大統領のいう“Change”である。日本もなんとかしなければならない。












