2008年11月05日

ビジネスSNSとmixiのたった1つの違い


人間関係(ソーシャルグラフ)を構築するという目的において、mixiとLinkedInのようなビジネスSNSとで大きな違いはない。でも、両者では決定的な違いがある。それは何だろうか。

まず、ビジネスSNSとは仕事をする場所(ワークプレイス)を提供するサービスだとしよう。ビジネスSNSの登録会員は、バーチャルな仕事場(ワークプレイス)の中で人間関係を構築していくわけだ。さて、ここでリアルの仕事場を想像してもらいたい。

あなたは仕事をする上で人間関係に悩んだことがありますか?

この質問にノーと答えられた人は、今の職場から異動してはいけない。転職なんて絶対に考えてはいけない。転職をしても失敗する確率が高い。

少し脱線したので話を元に戻す。先ほどの質問に対して、大半の人はイエスと答えるのではないだろうか。つまり、仕事では自分にとって心地よくない人間関係も大事にしなければならないわけだ。仕事のためなら嫌いな人間とも付き合わなければならない。これがmixiと異なるたった1つのことである。

mixiでは、好きな人や気に入った人、友達になりたいなと思った人などとマイミクになり、ソーシャルグラフを大きくしていく。mixiでは嫌いな人と積極的にマイミクになりたいと思わない。さらに、mixiでは不幸にして仲違いしてもマイミク関係を解消することができる。付き合う相手を選ぶ権利は自分にあるわけだ。言い換えれば、自分の感情を優先するソーシャルグラフといえる。

これが仕事となると、付き合う相手を自分で選べることはほとんどない。「あいつは嫌いだから一緒に仕事をしない」と言葉では言えるかもしれないが、業務を遂行し目的を達成するためには、嫌いな人とも表面上は良好な関係を築かなければならない。業務上のゴールを目指すことが最優先で、人間関係は二の次となる。これは、自分の感情より組織の目的を優先するソーシャルグラフといえる。

mixiとビジネスSNSでは、構築するソーシャルグラフの質が異なるのだ。ここで、既存のSNSを見てみよう。発表になったばかりのヤフーのCUはもちろんのこと、ビジネスSNSの本家であるLinkedInでさえ、お互いが気に入った人としかコネクトしないような空気がある。ビジネスSNSと言ってはいるが、リアルのビジネス環境をバーチャル空間で再現できていない。mixiもLinkedInもCUもソーシャルグラフの質はみな同じなのである。

ビジネスSNSは嫌いな人ともコネクトするソーシャルグラフを構築できる仕掛けが必要なのかもしれない。例えば、「あなたが仕事をする上で力になってくれる人は○○さんです」といったレコメンデーションをする機能があってもいいかもしれない。そして、人格情報はなるべく隠す。好き嫌いを判断してしまうからだ。相性のようなものを登録会員が勝手に判断しないようにした上で、仕事を効率的に進めることができる人と知り合いになれるようにする。

仲良しグループだけでは仕事はできない。特に大きな組織/プロジェクトではその傾向が強い。なので、ビジネスSNSには、感情抜きで付き合える関係を築けなければならない。人間関係はデリケートで厳しい部分がある。しかし、その課題を解決してこそ、次世代の仕事環境が見えてくる。

posted by やすお at 01:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | ソーシャルメディア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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