2008年06月30日

さようならビル・ゲイツ、さようならパソコン、ようこそWebサービス

とうとう米Microsoft社を創業したビル・ゲイツ氏が引退した。年齢的なタイミングもあるのだろうが、偶然にもパソコン時代の終焉とともに引退する格好になった。マイクロソフトが築いたものは“パソコンの時代”である。コンピュータを言葉通り“パーソナル”なものにした。もちろんビル・ゲイツだけがパソコンを作ったわけではないので、彼だけの功績ではないのだけれど。

ビル・ゲイツ前のコンピュータというのは、まったくパーソナルではなかった。IBMが汎用コンピュータとして発表した「System 360」は、どんな用途(弾道計算だけでなく)でも使えるコンピュータだった。360度対応しているということで「360」の型番が付けられた。“汎用コンピュータ”といっても今でいう“レガシーシステム”のことであり、用途が軍事以外にもビジネス用途にも使えると意味だった。もちろん、個人が使えるしろものではない。

ビル・ゲイツ以降、またインテルが高性能なCPUを安価で提供できたことで、コンピュータが個人の手に届くようになった。“パソコンの時代”の到来である。マイクロソフトはIBMに開発言語「BASIC」を提供した。開発言語といっても、当時のパソコンにとってはOSみたいなものだ。当時はソフトを買って使うというより、個人がソフトを開発してパソコンを動かしていた。ソフトの開発にBASICを使っていたわけだ。古いパソコンユーザーであれば、BASICでプログラムを書いた経験がある人もいるのではないだろうか。「ベーシックマガジン」(通称:ベーマガ)という雑誌もあったけ。

BASICはIBMのパソコンに搭載され、マイクロソフトのBASICはまたたくまに全世界に広まった。まだIBMが強大な力を持っていた時代であったが、マイクロソフトがコンピュータ業界においてこれから重要な会社になるだろうと少なくない人が予感した時代である。そして、Windowsの登場とともに、マクロソフトはコンピュータ業界の盟主の階段を駆け上っていく。

当時は、永遠に続くと思ったマイクロソフトとWindowsの時代、やはりというか当然と言うか、新しいイノベーションが起こったため、パソコンの時代もついに終わりが見えてきた。そのイノベーションとは、インターネットである。

マイクロソフトが苦悩しはじめたのはインターネットの登場である。当時のマイクロソフト(Windows 95登場前)はインターネットの将来性に疑問を感じていた。それが経営判断の誤りを引き起こし、Windowsをインターネット対応にするのに苦労した。もしかすると、現在のインターネット中心型のコンピューティング環境が実現したのは、この判断ミスだったのかもしれない。もし、マイクロソフトがインターネットの将来についてもっと重要視していたら、Yahoo!やGoogleは登場しなかったかもしれない。歴史を変えた判断として今後も語られるかもしれない。

インターネットが生活の一部にまで入り込むことが必然であるとするならば、遅かれ早かれヤフー!やグーグルは登場したに違いない。Webサービスの時代がやってきたのは、たまたまビル・ゲイツが引退する時期と重なっただけかもしれない。

さて、Webサービスの時代も永遠ではないと考えるのが歴史から見ても当然と考えていい。Webサービスの時代が終わるのは、FacebookやGoogleの創業者が引退するときなのだろうか。とすると、また30年後くらいになりそうだ。IT業界では、若き創業者が1つのイノベーションを引き起こし、引退とともに次の世代にとって代わるのが繰り替えされるかもしれない。未来は私たちに何を見せてくれるのだろうか。楽しみである。

posted by やすお at 09:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | IT業界動向 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2008年06月29日

Twitterからユーザーが離れている?---次はFriendFeed?Plurk?

重かろうがAPI抜けで発言がきちんとやりとりされなかろうが、寛容なTwitterユーザーは自分のつぶやきをTwitterタイムラインに流し続けてきた。Twitterへの忠誠心が高いことを示すかのように。

Twitterで返信メッセージが表示できない事態が数日間続いているが、そんなコミュニケーションの根幹が揺さぶられる機能が使えなくなってもTwitterユーザーはTwitterユーザーであり続ける。だが、これは幻想になるかもしれない。一部のユーザーはTwitterの運営に我慢できなくなって、他のサービスへの検討を開始している。TechCrunchの記事「Twitter、会話機能に急ブレーキ―FriendFeedに大量乗り換え発生中」(記載されている写真がGood)によると、ソーシャルメディアのアグリゲーションサービスのFriendFeedへの乗り換えが進んでいるというのだ。過去のエントリ「twitterとFriendFeedとfacebookのゆるい関係(1)」で、FriendFeedはTwitterの機能を拡張したものだと述べた。Twitterの機能を含んでしまっているFriendFeedは、ポストTwitterとして注目はされていた。これが現実になろうとしているのだろうか。

FriendFeedに問題がないわけではない。TwitterではFollowしている人のつぶやきしか自分のタイムラインに流れてこないが、FriendFeedでは、Followしている人がFollowしている人(つまり、友達の友達ってこと)のエントリまで自分の画面に流れてくる。これにより、自分が知らない人の発言まで流れてくるので、「迷惑エントリではないのか?」といった話題にもなった。個人的には、この騒動でFriendFeedは表舞台には上がらなくなるだろうと思っていた。ブログなどで触れられる機会もぐっと減ったので。しかし、ここにきてまたしてもFriendFeedが復活しようとしている。Twitterの運営のマズさが引き金ではあるけれど。

さて、Twitterの代替としては、FriendFeed以外にもたくさんのものがある。Twitterメンテナンス時間になると、かつては「Jaikuに行ってきます」といったつぶやきをよく見かけた。今ではそのようなつぶやきをみかけなくなったが、みんなどこに行っているのだろうか。

そういえば、MovaTwitter(モバツイ)でもAPIが死んでいるときに使えるページができた。そっちに行っているのだろうか。

最近話題なのは「Plurk」かな。リッチな画面を使っており、時間軸上に発言がプロットされるイメージ。発言に対する返信は、発言元に対してぶらさがる格好になっている。Twitterほどシンプルではないけれど、中毒性があるサービスになりそうです。Karmaという概念(家電量販店のポイントサービスみたいなもの)があって、Karmaを貯めるといろんなことができるらしい。Karmaを貯めるためだけにつぶやきを繰り返してしまうユーザーが出現する可能性もなくはないので、もしPlurkが有名なサービスになってしまったら、その辺りが問題になるかもしれません。私もPlurkに登録したので、よろしければFollowしてやってください。

posted by やすお at 07:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | Twitterなどミニブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2008年06月28日

Sexが必要な言語、Sexを問わない言語 --- 翻訳は難しい

Facebook(だけではないだろうが)は多言語化で苦労しているようだ。各言語にはその言語が持つ特徴がある。英語をベースとしたサービスから他の言語に翻訳するとき、どうしてもそれぞれの言語が持っている特徴を吸収しきれないのだ。これはFacebookのブログ「He/She/They: Grammar and Facebook.」でも言及されている。

性別を扱うのは英語でも難しいようだ。FacebookにはWebブラウザに組み込むツールバー「Facebookツールバー」があり、これをインストールしておくとフレンドの更新状況が通知されるようになる。プロフィールを更新したとき、明らかに女性なのに「○○ updated his/her profile」と通知される。プロフィールには女性なのか男性なのか記述されているにも関わらず「his/her」と記載されるのはなんか違和感を覚える。日本語では「○○さんのプロフィールが更新されました」として、性別を隠してしまうことが可能だ。英語でこのような表記だと不自然なのだろうか。日本語と英語以外の言語ではどうなのだろうか。

日本語版を使っているユーザーでは、一部の画面で男でも「Her」とか「She」と表示されてしまうところがあるらしい。私自身が経験したことではないので、又聞き情報で申し訳ないが、ちぐはぐな翻訳になっているところがあるらしい。

Facebookの翻訳は基本的にはユーザーがボランティアで実施する。翻訳ボランティアも大変だっただろう。性別以外にも、自国語の文法や概念にない単語や文法に対応するのは困難だったろう。

言葉は文化だと思う。単なる文字列ではない。文字列の背景にはその言語圏の文化が隠れている。その背景を踏まえた翻訳ができるとすばらしい。特にグローバルなSNSでは人と人が国境を越えて交流する。そのとき、SNS自体が表示している文言で、相手を傷つけたりするような表現があったらマズイ。翻訳はそれくらいシビアなものなのだと思う。

話は変わるが、Googleは全世界の知恵を整理するのを会社のミッションとしている。そのため、Webページを翻訳するサービスを提供している。言葉の壁を越えて知識を流通させるためだ。もちろん人手で翻訳をしているわけではない。機械翻訳だ。コンピュータの力を借りて自動で翻訳する。

さて、自動翻訳では各言語が持っている背景というか文化みたいなものを察してくれるのだろうか。もちろん現状では無理だろう。英語のWebページをそのまま自動翻訳にかけても、読みやすい日本語にはならないし、明らかな誤訳も多い。現状では、さっとあらすじを理解するのに役立つ程度である。これでは、まだまだ知識のボーダレス化には遠い。

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2008年06月27日

今どき親指シフトキーボードと言わないで。ユーザーインタフェースとユーザーフォローは大切なんよ

親指シフトキーボードのパソコンがシステム青山が発売する。富士通の「FMV-LIFEBOOK S8360シリーズ」に、親指シフトキーボードを搭載したノートパソコンだ。

親指シフトキーボードって何?と言う人は多いだろう。富士通のワープロ専用機種の「OASYS」シリーズで採用されていたキーボードで、現在のパソコンで一般的なキーボードとはまったく配列が異なる。日本語を入力に特化したキーボードだ。少ないキーの数でひらがなを効率よく入力できるよう、1つのキーには複数のひらがなが設定されている。親指でシフトキーを押すことで、入力しいたい文字を選択する。

まだパソコンが一般的になる前は、ワープロ専用機が文書作成のメインツールだった。その中でも富士通のOASYSシリーズは人気があった。多くの人が親指シフトキーボードで入力をしていたわけだ。

ここで大切なのは、慣れた入力方法は変えられないこと。人の癖がなかなか直らないのと一緒で、使い慣れたものは手放しにくい。親指シフトキーボードも同じだ。なので、需要はそれほど大きくはない(と思われる)親指シフトキーボードの機種が今でも発売されるのである。

Webサービスではどうだろうか。これも同じではないだろうか。極端にユーザーインタフェースを変えてしまうとユーザーは混乱し、結果的に利用者数が減ってしまう。かといって、何も変えないでいてもユーザーは離れてしまう。そのさじ加減が難しい。ユーザーインタフェースはサービスのコンセプトと密接につながっている。最初に決めたものを簡単に変えてしまうようでは、サービス自体のコンセプトがふらついていると捉えられかねない。

親指シフトキーボードというキーワードを見つけて、ずいぶん昔に流行ったものでもなんだかんだで生き残っていることにノスタルジーと恐怖を感じた。

新しいものを作るのは比較的簡単なのだが、それを定着させ、さらにサービスの終わりまで面倒を見るのは大変な苦労だ。どうしても、企画から開発、サービスインまでが重要視されていて、それ以降の運用フェーズに力を入れるところが少ないように思う。だからなんだというわけではないが、サービスを立ち上げるときは、クローズまでの運用を含めた戦略が必要なのかなと感じた。

ちなみに、親指シフトキーボードのパソコンの型番は「FMVNS7B4S(FMV-S8360/S)」。同社が運営する富士通専門店「アクセス」で販売し、価格は22万9800円だ。

posted by やすお at 06:13 | Comment(0) | TrackBack(1) | IT業界動向 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2008年06月26日

インドネシアのインターネットユーザーが増えている個人的実感

ベトナムのネット動向についてsocial networking.jpで紹介されていたので、なるほどと思いました。ただ、実感とちょっと違うところもあります。私がFacebookやMySpaceを使っているときには「インドネシアの人って多いなあ」と感じました。実際にインドネシア人のフレンドもいますので。

アジアでもっとも人気のSNSはFriendsterだそうです。そういえば、Friendsterはインドネシア語にも対応しています(ベトナム語にも対応していますが)。このあたりでもインドネシアがアジアの中でも重要になってきているのではと思ったわけです。あくまでも、私がSNSを利用する立場での感想なので、当然ながら統計とズレている可能性は大きいのですが...。

ただ、ちょっと調べてみると、インドネシアの人口は日本よりも多い約2億3000万人だそうです。インターネットの普及率は日本よりも低いです。なので、これからインターネット、特にブロードバンド・インフラが普及すれば、インドネシアでのインターネット人口は日本を上回る可能性だってないわけではありません。

日本とインドネシアだけでなく、世界に目を向けましょう。世界でもっとも人口が多い地域はアジアです。単純に考えれば、インターネット・インフラは世界中で整備されていくでしょう。となれば、インターネット人口の絶対数はアジアが最も多くなります。

まだまだ欧米発のインターネットサービスが主流ですが、グローバル展開を狙う事業者は将来的にはアジア戦略を考えることが避けられなくなるのではと思います。

posted by やすお at 06:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | SNS一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2008年06月25日

「第6回:仮想世界とユーザーインタフェース − 「ウェブを変える10の破壊的トレンド」を読んで」の続き(記載Webサイト一覧)

前回「第6回:仮想世界とユーザーインタフェース − 「ウェブを変える10の破壊的トレンド」を読んで」で書籍で紹介されていたWebサイトを記載していなかったので、ここで紹介します。


●第6章 バーチャル&リアルで紹介されたWebサイト

●第8章 インターフェイスで紹介されたWebサイト


posted by やすお at 09:51 | Comment(0) | TrackBack(0) | IT業界動向 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2008年06月24日

Facebookで人気があるアプリケーションはこれだ!

Facebookにログインしてアプリケーションリストを見れば、どれが人気なのか分かるのだが、Inside Facebookで取り上げられていたので紹介しよう。どのようなジャンルのアプリケーションが人気なのか一目で分かるので便利です。元記事は「Taking a Look at the 50 Most Active Facebook Apps」です。

リストの一部を引用します。元記事には50位まで記載されていますが、ここでは20位まで紹介します。自分のプロファイルページに追加する時の参考にしてみてください。

TitleDAUCategoryDeveloper
FunWall1,576,749GeneralSlide
Super Wall1,499,571GeneralRockYou
Top Friends1,251,213FlirtingSlide
Bumper Sticker1,130,034GeneralLinkedIn
Owned635,883GamesMyYearbook
Friends For Sale613,831GamesSerious Business
Texas HoldEm Poker556,338GamesZynga
Are You Interested?544,640FlirtingSNAP Interactive
(Lil) Green Patch480,388GamesAshish Dixit and David King
Scrabulous419,929GamesAgarwalla Brothers
Movies351,411ContentFlixster
Mob Wars330,034GamesUnknown
Pieces of Flair305,932Generalnliven
Bowling Buddies294,141GamesPlayfish
Who Has the Biggest Brain?279,763GamesPlayfish
Zoosk260,992FlirtingZoosk
iLike246,374ContentiLike
SuperPoke244,947GeneralSlide
Word Challenge244,232GamesPlayfish
Sparkey242,816FlirtingChainn


こうみると、フレンドに何かコメントするWall系のアプリケーションが上位に入っているのが分かります。FacebookはSNSなので他者との交流を楽しむのが目的となります。なので、Wall系が人気なのもうなずけます。あとはゲームが多いかなという印象を持ちます。ちょっと前までは、自分の好きな音楽を紹介するiLikeとかが上位にいたのに、最近はアクティブな利用者が少なくなっています。代わって、OwnedやFriends For Saleといったバーチャルな友達の売買市場が人気です。

こうみると、私も人気のアプリケーションをいつのまにやらインストールしています。フレンドにリクエストをもらう機会が多くなるので、人気のアプリケーションはどんどん利用者数が伸びるのだと思います。

ちなみに、最近お気に入りにアプリは、子犬を育てるゲームのPokey!です。私もゴールデン・レトリバーを飼っています(Pokey!の中だけですが)。よろしかったら骨でもあげてください。

posted by やすお at 06:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | Facebook | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2008年06月23日

そりゃマイクロソフトのWebサービスだって終わるやつはあるよ

Webサービスを始めるのは意外と簡単(かもしれない)が、それを終わらすとなるとそれなりの力がいる(ような気がする)。

ReadWriteWebでは、終焉を迎えるマイクロソフトのサービスを紹介している。元記事は「Too Many Windows Live Services are Dead」。

まあしょうがないかなと思えるサービスなのだが、1つ気になるサービスもある。「Live Search Books and Live Search Academics」は、グーグルに対しては敗北宣言になりはせんかなと。グーグルはデジタル化された情報しか検索できないので、図書館などにある紙の本をスキャンしてどんどんデジタル化している。この分野はグーグルに任せてしまおうというマイクロソフトの戦略なのだろうか。

そういえば、マイクロソフトってデジタル美術館みたいなものを構築するって、グーグルが生まれる前から言ってたけど、それの進捗具合はどうなのかな。もしかして、ひっそりと終わったのだろうか。世界の美術品がパソコンで見られるというのは楽しそうなので期待していたのだけど。

posted by やすお at 15:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | IT業界動向 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2008年06月21日

人気ゆえに動画もたくさんアップされているFacebook

FacebookをYouTubeで検索したところ、たくさんの動画がヒットする。替え歌や映画などのパロディが多く、なかなか面白い。今日はいくつかの動画を紹介しよう。CGMの力を感じますね。



Facebookを使い込んでくるとたくさんのアプリケーションのリクエストを受け取る。最近は減ったが、フレンドを招待しないと使えないスパムのようなアプリケーションもあった。そんな時代に製作されたのだろうか。下の動画は楽しくFacebookのダメなところを伝えている。


Facebook Anthem



怖いけど他人事としていると面白い。


The Facebook Skit



Facebookの歌はたくさんありますが、代表的なのを1つ紹介します。


Facebook Song
タグ:動画 CGM Facebook


posted by やすお at 07:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | Facebook | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2008年06月20日

Yahoo!、Facebook、delicious(これもYahoo!)の幹部、入れ替わりが激しくなっている

これはWebサービス全体の再編が始まる予兆かもしれない。結局、ビジネスは人が創る。人が異動すれば会社は変わる。不確定なのは、どのように変わってしまうかだ。

マイクロソフトに買収されかけた米Yahoo!は、人材流出が止まらない。これは通常であれば、「なんかヤバイことがYahoo!の中で起こっている」と勘ぐられてもしょうがない事態である。しかも、Yahoo!傘下にあるソーシャルブックマークサービス大手のdeliciousの創設者までYahoo!を飛び出してしまう。辞める理由は「Yahoo!内でdeliciousの開発を止められているから」らしい。もしこれが事実であれば深刻である。もうYahoo!には新しいサービスを開発する気力がなくなっているのだろうか。Webサービスを提供している企業で、開発が止まるというのは、企業存続において致命傷になる可能性がある。Yahoo!はどうなるのだろうか。

一方、元気なFacebookも幹部社員が相次いで辞任している。外からは元気に見えるFacebookも中では何かきな臭いことが起こっているのだろうか。最近元気がないGoogle社員がFacebookに転職している動きも面白いが、Facebook立ち上げの功労者を逃がしてしまってはどうしようもない。

米国の、しかもインターネット企業の人材がいろんな会社を渡り歩くのはめずらしい話ではない。しかし、Yahoo!とかFacebookにからむと、このご時勢ではとたんにニュースになってしまう。しかしいったい何が起こっているのだろうか。


◎参考記事


posted by やすお at 17:36 | Comment(0) | TrackBack(1) | IT業界動向 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2008年06月19日

Gmailが快適に! JavaScriptが速くなったFirefox3

888万ダウンロード(2008年6月19日午前5:30現在)を超えたFirefox3。お祭り騒ぎも重要だが、肝心の機能面がイマイチではユーザーには受け入れられない。果たしてFirefox3は使えるブラウザなのか。気が付いたところをメモとして残しておく。

Firefox3の新機能はたくさんあるが、体感できる便利機能はJavaScriptの実行速度の改善だ。これにより、WebメールのGmailなどAJAX技術を使ったWebサービスの表示速度が格段に速くなった。これは快適。おそらくGmail以外にもavaScriptをふんだんに使っているサイトの多くはサクサク表示できるのではないだろうか。

また、少ないメモリーでも高速に動くように改善されたので、私が使っている5年前のパソコンでも快適にWebブラウザを使える。Gmailはまだ我慢できる範囲だったが、iGoogleは重くて、自宅のパソコンでは使えなかった。Firefox3にバージョンアップしたことでiGoogleを自宅でも活用できそうだ。

気になるアドオンソフト(拡張機能)もFireox2で使っていたもののほとんどがFirefox3に対応していたので一安心。「ソーシャルブックマークのMa.gnoliaアドオンが対応してないじゃないか」とちょっとがっかりしたものの、これは複数のソーシャルブックマークサービスに対応したshareholicで代替できるので問題ない。

今のところ不具合は見つかっていない。次は会社のパソコンのFirefoxをバージョンアップしてみよう。

posted by やすお at 05:47 | Comment(0) | TrackBack(0) | ソーシャルメディア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2008年06月19日

Firefox3がギネスワールドレコーズに載るかも

Webブラウザの「Firefox3」をダウンロードし、インストールしてみました。この"ダウンロード"したのが今回に関しては意味があります。ご存知の方も多いと思いますが、Firefoxは「24時間以内でもっともダウンロードされたソフト」として世界記録に挑戦していました。

Firefox Download Day 2008」キャンペーンが功を奏したようで、800万ダウンロード超を記録したようです。ただいまギネスの審査員による認定作業中のこと。これが認定されれば正式にギネスワールドレコーズに世界記録として登録されます。本にも載るかな。参加した1人としては楽しみです。

なんとなくFirefoxコミュニティの存在を感じます。こういう取り組みはWeb2.0的でいいかもしれません。正直なところ、楽しかったです。主催者側としてはサーバーの準備などとんでもないことをやっちゃったかなと思っているかもしれませんけど。

お疲れさまでした。

posted by やすお at 05:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | IT業界動向 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2008年06月18日

大丈夫かSNS業界、飽きさせない仕組みが必要なんじゃない?

SNSに関する記事には「加入者数が伸びた」「ページビューが伸びた」などそれなりに好調さを示すものが多い。では、実際はどうだろうか。

Webマーケティングガイド
が、インターネット調査会社のボーダーズと共同して、変化するSNSの利用に関する調査を行った。調査結果のサマリーを下記に引用(斜体の箇条書き部分)する。

  • 加入するコミュニティ数やSNSを見る習慣は増加傾向だが、日記の内容への力の入れ具合や日記を書く頻度は減少している。
  • SNSへの取り組みの減少理由は、「時間がない」が半数以上、「飽きた」が46.8%と続く。
  • 女性よりも男性の方が、SNSに対して「飽き」を感じる傾向にある。

なんとなく自分の感覚とあっているかなという気はする。例えば、日記への力の入れ具合はまさにその通り。私はmixiで日記を公開しているが、もうずいぶんと日記を書いていない。マイミクさんには申し訳ないなと感じているが、日記を書くよりもテーマを決めてブログを書いている方が楽しいからだ。mixiの日記ではここで書いているような内容はふさわしくないと感じているので、どうしてもブログの方に力をいれてしまう。

深刻なのは「飽きた」という意見だろう。これは女性よりも男性に多いという結果だ。ここで性差について議論はしないが、一般的に男性よりも女性の方が人とのコミュニケーションを好む傾向にある。友達と電話やメールをしている時間は、男性より女性の方が長い傾向にあると思う。なので、人と交流するためのSNSが女性に好まれるのは分かる。男性にとって人とのコミュニケーションが苦痛になる場合もあるので、「時間がない」「飽きた」というのは「面倒くさい」という理由を少し正当化した結果なのかもしれない。

どちらにしろSNS事業者は「面倒くさい」「飽きた」というのを解決しなければならないだろう。具体的には、もっと簡単に交流できる仕掛けが必要になる。例として、Twitterをみてみよう。140文字以内で「いまなにしてる?」をつぶやくだけのサービスである。気に入ったつぶやきをしている人を見つけたら"フォロー"する。そうすると自分の画面にフォローした人のつぶやきが表示されるようになる。こうして非常にゆるいつながりを構築していくサービスだ。これをSNSと言っていいのか分からないが、これくらいの簡便な仕掛けが今の日本のSNSに必要なのだと思う。

MySpaceやFacebookにはTwitterのような一言メッセージを投稿できる機能がある。つながっている人同士はその短い書き込みを見て、最低限の交流ができるわけだ。mixiの日記にかける力とは比較にならない簡便さである。

また、Facebookはアプリケーションで交流する方法もある。メッセージを出す代わりに"Sushi"(日本人のFacebookユーザーの間で流行っているアプリケーション)を相手に投げて、ちょっとしてコミュニケーションをする。どっぷりと深く相手に入り込まなくてもいいので、気軽にコミュニケーションできる。何か言葉を交わすわけではないが、それでもお互いの存在を主張する面白いコミュニケーションである。

これらであれば時間がないという人も比較的容易に参加できるのではないだろうか。もちろん日本のSNS事業者には、単なるTwitterやFacebookのマネをして欲しくない。これらを超えるサービスを提供してほしい。日本人特有のコミュニケーション方法ってきっとあると思うから。

posted by やすお at 05:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | SNS一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2008年06月18日

もうソフトウエアで儲ける時代は終わったかもしれない

オープンソースに力を入れるIBMであるが、これまで有償で販売していたデータベースソフト「DB2」をオープンソースで提供するかもしれない。今すぐにオープンソース化するわけではないが、すでに簡易版DB2は無償で提供している状況から考えると、次のステップとしてオープンソース化は十分に考えられる。

商用ソフトが無償もしくはオープンソースとして提供される話はDB2に始まった話ではない。なので、驚くことではないのだが、オープンソース化の流れを見ると、もうソフトウエア単体で商売するのは難しい局面にきているのだなと感じる。

では、IT関連企業は何で儲けていくのだろうか。日本では受託開発という分野がまだまだ主流。今後も企業向けシステムは企業ごとに独自ソフトを開発していくことだろう。受託開発の規模が大きくなるかどうかは別として、この分野はお金を取れる。ただ、受託開発の場合、発生するお金はソフトウエアへの対価というより、開発する人への対価のようなものなので、これを有償ソフトウエアと呼んでいいのか疑問ではある。

もう1つは、提供するものをソフトウエアからサービスへと転換し、サービスで儲ける仕組みが考えられる。いわゆるSaaS(Software as a Service)である。salesforce.comなどは営業支援システムをSaaSで提供しており、業績が伸びている企業でもある。IBMがDB2をオープンソースにするのもサービスをより提供しやすくする環境を整えるという意図があるのだろう。「データを格納するプラットフォームは無償で提供するので、データを分析するためのBI(Business Intelligence)システムを導入しましょう」という提案がしやすくなるわけだ。ミドルウエアのDB2を導入させてしまえば、それをベースにアプリケーション開発するので、将来的に他のデータベースソフトに変更しにくくなる。まあ、そこまで狙っているかどうかは分からないが。

さて、ソフトウエアは歴史的に不毛な扱いを受けてきた。メインフレーム(現在はレガシーシステムと呼ばれる)全盛の時代は「ソフトはハードを売るためのおまけ」と言われ、ソフトウエアはハードウエアに比べて価値は低かった。

現在は、「ソフトはサービスを売るためのおまけ」になろうとしているのかもしれない。創考えると、ソフトウエアが単体で価値を生み出している期間はそんなに長くない。そういえば、マイクロソフト全盛の時代と重なっているような気がする。マイクロソフトはソフトウエアの地位を上げた功労者かもしれない。

現在はマイクロソフトに代わってグーグルやヤフーなどインターネットサービス企業が元気な時代である。もしかすると、「サービスは広告を売るためのおまけ」といわれる時代が来るかもしれない。グーグルやヤフーはメールサービスなどを無償で提供している。言うまでもなく、広告を売るためにエンドユーザーには無償で使わせているのだ。「サービスは広告を売るためのおまけ」になる時代はもう来ているのかもしれない。

posted by やすお at 04:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | IT業界動向 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2008年06月17日

世界一のSNSになるかFacebook、グローバルSNSゆえの死角はないのか

これまで"世界第2位のSNS"だとか"MySpaceに次ぐ大手SNSの"とかいう枕詞をつけられていたFacebook。その枕詞が使えなくなるかもしれない。いつかくるとは思っていたが、トラフィック(ユニークビジター数)でMySpaceを抜いてしまったのだ。完全に抜き去ったわけではないので、Facebookに対して"世界一のSNS"という枕詞を付けるにはまだ早い。

Facebookは世界中からトラフィックを集めているという特徴がある。米国でのトラフィックはまだMySpaceに追いついていない。私個人はMySpaceの方がユーザーは世界中に散らばっているのかなと思っていたが、実態はそうではないようだ。そういえば、Facebookは英語版以外の言語に翻訳するのに、Facebookユーザーがボランティアになって翻訳作業を進めた。日本語版のリリースもユーザーが翻訳をし、Facebookはリソースを与えただけだった。そんな仕組みを使用したからかどうか分からないが、急速にFacebookの多言語化が進んだ。今では35言語(2008年6月現在)でFacebookを使うことができる。一方、"世界一のSNS"であるMySpaceは29カ国の言語(あれ?中国がないぞ。あるはずなのに)に対応している。

Facebookの戦略がグローバル市場を狙っているのかどうか分からないが、いい意味でユーザーを巻き込んだグローバル展開の方法は斬新で面白い。海外のサービスを使おうとするユーザーはアーリーアダプター層であるから、そのサービスに対してユーザーが参加できるイベントがあるのは、ユーザーにとってうれしいことだと思う。

あとは各国で運営するのに、米国法人だけでやっていけるのかが微妙なところかな。各国に特化した広告を集める必要があるはずなのだが、日本法人なしでやっていけるのだろうか。まあFacebookにログインすると日本語の広告が表示されることもあるので、もしかしたらそんな心配は無用なのかもしれない。

だとすると、広告以外のことが気になる。例えばユーザーサポート。2008年6月現在、ユーザーサポートはないに等しい。日本ではまだ先進ユーザーがほとんどだと思うので、サポートはいらないと思うが、これからは一般ユーザーが入ってくる。そうなったとき、「使い方が分からない」となげくユーザーをどうフォローするのだろうか。これもユーザー同士で助け合えと主張するつもりなのだろうか。もちろんそういう手法もあるだろう。でもなんだかねえ。

サービスが大きくなると、それはそれで問題をかかえるわけだね。

posted by やすお at 06:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | Facebook | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2008年06月15日

実生活とインターネットはつながるのか

私事ですが、風邪をひきました。土曜日はずっと寝込んでいて、ようやく日曜日の昼過ぎに7割くらい復活した感じです。

寝込んでいて思ったのですが、携帯電話もパソコンも使えないくらい身動きが取れない状況にあるとき、自分の状況を通知できるのは一緒に住んでいる人だけに限定されるのだと実感しました。そういえば、一人暮らしのとき、ひどい風邪で寝込むたびに「このまま死んじゃったらどうなるんだろう」と不安に思いました。また、「風呂場ですべって打ち所が悪くて死んじゃったらどうなるんだろう」とも思ったことがあります。

こんなとき、生きているのか体調が悪いのか、落ち込んでいるのかといった状況が、家族だけでなくSNSでつながっている人など関係者に自動で伝わっていると便利だなと思っていました。それも特別な装置を使わずにです。自分の状況を通知するのに、Twitterへの書き込みやFacebookやMySpaceといったSNSのステータス表示は便利です。ただし、それは携帯電話やパソコンが使えるのが前提。Twitterへの書き込みを携帯電話からできるといっても、その携帯電話が使えないのでは話になりません。

寝込んでいたときに発生した岩手・宮城内陸地震のように、外部と分断されてしまうほどの災害が発生したときも同様でしょう。不幸にして災害に巻き込まれてしまった場合、「自分は生きていて助けが必要。場所は○○」といった最低限の情報がどこか知り合いに伝われば、助かる確率が上がります。中国の四川大地震の場合も数千人単位で救助できたかもしれません。

これもインターネットがすべて解決できるとは思いません。だけど、自分の状況を伝えられる場所が多いにこしたことはありません。なにかうまい仕組みはないでしょうか。例えば、腕時計で脈拍を計り一定時間ごとにどこかに通知する仕組みとかあれば、何か体に以上が発生したときにすぐに分かります。腕時計の代わりに携帯電話でもいいかもしれません。でも、その場合でも常に身に付けておかなければならないので面倒です。いい方法とは思えません。

実生活とネットをつなぐいい方法ってありますか?

身に付けることを意識させない超小型機器で、通信機能を持ちながらも電源不要で動くハードウエアのイノベーションがまず必要かなと漠然とは思います。また、プライバシーの保護も十分に考えなければなりません。私が生きている間に実現するか微妙ですね。

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2008年06月14日

つながる自由、つながらない自由

「人は一人では生きていけない」という言葉は、だれもが一度は耳にしたことがあるだろう。人は誰かとつながっているからこそ集団への帰属意識を持つことができ、安心感を得ることができる。

このブログの過去エントリに「ネットでつながる友人が0人だったら、あなたはこの世に存在しないのと同じ」がある。これはGoogleやYahoo!でヒットしないページは誰の目にも触れないというのを、人に当てはめてみたものである。私は人と人のつながりを示す「ソーシャルグラフ」こそが、次世代のネットサービスの基盤になると考えている。その場合、人は誰かとつながりを持っていることが前提となる。

今でもソーシャルグラフがビジネスもプライベートも充実させる解答だと思っている。この信念みたいなものはこれからも変わらないと思うが、秋葉原の通り魔事件のことを考えると、はたして"つながらない"人はどうすればいいのだろうかと思うようになった。

さまざまなニュースを見ると、犯人は人とつながることに苦手意識を持っているように思える。「彼女がいない」というのを嘆いていたようだが、彼女を作る努力をしたのだろうか。あくまでも想像の範囲なので事実と異なる可能性はあるが、おそらく自分から彼女を作るのを放棄したのではないだろうか。「ブサイクだから彼女ができない」という話をしているようだが、テレビで犯人に顔を見る限りはそんなにブサイクではない。容姿はごく普通の人だ。

いくら「知り合いとつながってソーシャルグラフを充実させましょう」と主張しても、通り魔事件の犯人のように「つながらない自由」を行使されたらどうしようもない。無理に表舞台に引っ張り出すことは誰にもできない。もちろん冒頭に書いたように「人は一人では生きていけない」。では、どうすればいいのか? 私は答えを見つけられない。

人間は難しいなと改めて考えてしまう事件でした。インターネットは万能じゃない。リアルな世界だって万能じゃない。ネットとリアルを組み合わせれば万能になる?いやならないだろう。

関係ない人を殺害した犯人に同情するところはありません。ただ、ただ、事件の悲惨さを嘆くばかりです。

亡くなった方のご冥福をお祈りしております。
そして、このような事件が二度と起こりませんように...。

posted by やすお at 02:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | ソーシャルメディア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2008年06月13日

第6回:仮想世界とユーザーインタフェース − 「ウェブを変える10の破壊的トレンド」を読んで

前回の「第5回:現在はWeb中心ですが、将来は分かりませんよ − 「ウェブを変える10の破壊的トレンド」を読んで」ではコンピュータの歴史の中でWebベースコンピューティングがどのような位置づけなのかを解説しました。今回はもっと未来を見ていきましょう。第6章の「Virtual and Real」と1つ飛んで第8章の「Interface」について考えていることを書いて見ます。

第6章ではセカンドライフのような仮想世界について言いたいことを書いて見ます。のっけから申し訳ありませんが、私はセカンドライフのような3次元仮想世界は当分の間、受け入れられないと思います。それは、3次元空間が面倒だからです。アバターをわざわざ動かさなくてもコミュニケーションはできます。不便さを乗り越えてまで使う気にはなりません。

一方、企業ではセカンドライフ内でイベントを開催し、人を集めようとしています。広告・宣伝をするのがセカンドライフ内での目的ですが、目的を達せた企業は何社くらいあるのか疑問です。

さて、この3次元仮想空間ですが、今は受け入れられないと申しましたが、ずっとだめなわけではありません。面倒くささがなくなれば普及することでしょう。面倒なのは、現在のパソコンのインタフェースだけでは、3次元空間内の任意の地点をポインティングすることだって難しいことです。それを解決する、つまりユーザーインタフェースの向上が見込めるのであれば、セカンドライフは普及していくでしょう。

そんな夢のようなポインティングデバイスってあるのでしょうか。実はその答えが、第8章の「Interface」に書かれているのではないかと思います。例えば、任天堂のWiiに付属するWiiリモコンは、加速度センサーを備え、傾きや動きを検知します。Wiiリモコン1つでテニスをしたりカーレースをしたり、直感的な操作ですべて可能です。これくらい簡単に使えるデバイスであれば、3次元仮想世界に行ってみようかと思わせることができるかもしれません。

次世代のソーシャルネットワークが3次元仮想世界になるのであれば、それに対応したハードウエアを生み出すイノベーションが必要になってきます。Web2.0と呼ばれる時代に突入してからはソフトウエアが物事の中心になりましたが、Web3.0はハードウエアの時代になる可能性があります。

いつものリンク集は次回のエントリに記載します。



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2008年06月12日

マイクロソフトは企業内SNSを目指す

Facebookに出資する目的はこれだったかと思わせるような記事を見つけた。COMPUTE RWORLDの「マイクロソフト、SharePointと連携する企業向けSNSを開発中」である。マイクロソフトのコラボレーションサーバー「SharePoint」をSNS化するプロジェクト「TownSquare」が動いており、Microsoftの従業員8000人がすでにテストで使っているらしい。

SharePointはもともと社内での情報整理に使われていたシステムだ。文書の共有やワークフロー管理、社内文書検索が得意なサーバーソフトだ。マイクロソフトはより社内でコラボレーションができるような環境を目指すのであろう。そのためにはSharePointにはソーシャルネットワーク機能が必要になる。Facebookに出資するのは広告のためではなくて、「TownSquare」は企業内SNS市場を活性化する意味もあるのだろう。

マイクロソフトにとって、企業向け製品の分野は得意とするところなので、ビジネスのやり方がうまい。派手に打ち上げ花火を上げることなく、着々と機能強化を図っている。

このエントリ「Yahoo!を買わなかったMicrosoft、次の一手はすでに打っている」でも触れたが、エンタープライズサーチの分野では、マイクロソフトは世界的に注目を浴びている検索エンジンプラットフォームベンダーのノルウェーFAST社の買収をしている。ソーシャルネットワークサービス(SNS)における検索技術の貢献度は大きい。技術力に定評があるFASTを手中に収めたことで、SharePointの検索はもっと幅広いものになるだろう。

ソーシャルネットワークの部分はFacebookを買収するまでには至ってないものの、マイクロソフトからみたら出資先でもある。なんだかんだ言いつつ、Facebookの技術をSharePointに取り入れることは政治的/技術的に可能だろう。

こっそりと言うか、地道にと表現するかはどうでもいい。マイクロソフトは着々と次世代の企業情報システムの構築に向けて動き出している。ここでいう次世代の情報システムとは、検索とソーシャルネットワークが融合したシステムだ。仕事に必要なドキュメントを検索で探す、プロジェクトメンバーのスケジュール管理や適切なメンバーに共有ドキュメントを配布する、といったことが円滑にできる世界を目指す。

マイクロソフトはコンシューマ向けのサービスでは出遅れた。だが、次世代の企業情報システムで勝ちに行く姿勢が見え隠れしている。帝国の逆襲の日は近い。

posted by やすお at 06:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | IT業界動向 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2008年06月11日

第5回:現在はWeb中心ですが、将来は分かりませんよ − 「ウェブを変える10の破壊的トレンド」を読んで

前回は「Presence」(プレゼンス)というキーワードで、リアルタイムのようで微妙にリアルタイムではない。だけど、ソーシャルネットワークでつながっている人の状態を把握したい。そんな欲求はネットでこそ実現できるという話をしました。今回は第5章の「web-oriented」(ウェブ・オリエンテッド)について書いてみようと思います。

この章については、私個人の意見が強く出てしまうことを最初にお断りしておきます。

本を読む限り、筆者は、インターネットの登場と第2章の「FREE」で述べているような、ハードウエアが限りなくフリーに近くなることで、手元のパソコンで処理していたようなことを「あちら側」(ネットワーク側)でできるようになると述べています。正確には"すべて"あちら側に移行できるわけではないが、"ほぼ"移行できるといったニュアンスです。これは、インターネットで何が起こっているのかを解説したベストセラー「ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)」(梅田望夫 著)での主張と似ています。

私も基本的には同じ考えです。ただし、ほとんどのことをWebベースのツールでまかなうという時代はそれほど長く続かないと私は思っています。それは、コンピュータ(情報処理システム)の歴史を顧みるとなんとなく分かってきます。

コンピュータの始まり、ここでは一般の企業に導入された時期から考えましょう。昔はコンピュータといえば汎用コンピュータという大型コンピュータのことを指していました。今で言うレガシーシステムのことです。当時は、この大型コンピュータ(ホストコンピュータとかメインフレームと呼ばれる)を複数の人が同時に利用していました。1台の大型コンピュータに何台もの端末(パソコンではない)をネットワークで接続した構成でした。エンドユーザーが操作する端末はパソコンではありません。ホストコンピュータから送られてくる情報をそのまま表示するだけのダム端末です。ホストがあってそれにぶらさがる端末があるシステムでした。IBMがIT業界を牛耳っていた時代です。

その後、インテル−マイクロソフト連合(ウィンテル)によるパソコンの時代を迎えます。この時代は、パソコンの処理能力が高くなり、ホストコンピュータの情報だけを表示するのにパソコンを使うのはもったいないことでした。なので、パソコンで処理できるものはパソコンで、ホストコンピュータ(サーバー)で処理しなければならないものはホストで処理するという分散システムになりました。クライアント・サーバー・システム時代の到来です。

このクライアント・サーバー・システムはメインフレームと比べて低コストで構築できました。この構成でどんどんどんどん企業にコンピュータが導入されていきました。ただし、クライアント・サーバー・システムには弱点がありました。パソコンには業務システムをインストールしていたので、アプリケーションをバージョンアップするごとに、パソコンの台数分だけアプリケーションを配布しなければなりません。その手間が企業にとっては大きくのしかかってきました。

この弱点を解決する決定打はあまりありませんでした。で、そうこうしているうちにインターネットが民間に解放されました。Web時代の到来です。

Webの時代に入ると、情報システム担当者は、Webブラウザが業務システムに活用できることを知りました。Webブラウザだけあれば、サーバーに置いてある業務システムを常に最新のバージョンで動かせるので、情報システム部門ではTCO削減に成功しました。これが現在の情報システムの利用形態です。

さて、このシステム形態、IBMが強大な力を持っていたメインフレームの時代に似ていませんか? コンピュータ本体は大きなものが中央にあり、エンドユーザーのパソコンに表示する情報(HTML)を生成して、パソコンに送っている。エンドユーザーのパソコンは、ホストコンピュータから送られてくるデータをWebブラウザで処理するだけ。ダム端末がWebブラウザに変わっただけともいえます。

ダム端末がパソコンに移行したように、パソコンでWebブラウザだけを動かすのはもったいないと考える時代がくるでしょう。web-orientedの次にくるのは、パソコンで動かすソフトの復活です。ただし、以前のクライアント・サーバー・システムの欠点を修正したものでなくてはなりません。それは、各パソコンにインストールするアプリケーションソフトの配布方法です。システム管理者がいちいち配下のパソコン1台1台にアプリケーションをインストールせずに、例えば自動配布の仕組みなどが必要になるでしょう。

技術的には、Windows Updateのように自動更新の仕組みなどを使えば大丈夫かなと思います。また、業務システムとインターネットを切り離すことはできないので、ネットをつなげない環境でどうするのかを考えなければなりません。ただこれも、グーグルの「Gears」など、オフラインでもWebベースのサービスを利用できるような仕組みがあるので、将来はそれを発展させたものが必須となるのだろう。

とにかく、Webブラウザだけで完結する時代はいずれなくなると思います。まだまだITは熟成されたものではありません。改良に改良を重ねてどんどんよくなっていくのでしょう。Webブラウザベースのシステム環境がゴール(究極の姿)と思っている人は、考えを改めなければならないかもしれません。

以下、第5章で取り上げられたWebサイトのリンクです。ご参考まで。

セールスフォース・ドットコム(Salesforce.com)
ケテラ・テクノロジーズ(Ketera Technologies)
ルーシッド・エラ(LucidEra)
ワークデイ(Workday)
アイOS(eyeOS
ユーOS(YouOS)
デスクトップ・オンデマンド(DesktopOnDemand)
グーウィ・ウェブトップ(goowy webtop)
ゾホ(Zoho)
シンクフリー(ThinkFree)
ジンブラ(Zimbra)
バズワード(Buzzword)
ロータス・シンフォニー(Lotus Symphony)
マイクロソフト・オフィス・ライブ・ワークスペース(Microsoft Office Live Workspace)
マイクロソフト・ポップフライ(Microsoft Popfly)
QEDWiki
グーグル・ギアス(Google Gears)







posted by やすお at 01:28 | Comment(1) | TrackBack(2) | IT業界動向 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする



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