インターネットの近未来を考えるとき、今のところmixiのようなSNSを抜きにしては語れない。
数年前まではインターネットで欲しい情報がかんたんに入手できることに喜びを感じられた。でも、今は検索エンジンで大量にヒットする情報の中から、いかに自分に必要な情報を抽出(選択)することが重要になっている。極端に言えば、必要な情報を得るまでに、数年前より時間がかかっているケースもあるのではないだろうか。
情報は増えることはあっても減ることはない。私たちは情報とともに埋もれてしまうのだろうか。
実はそのとき重要になるのがSNSになる可能性が高い。例えば、液晶テレビを購入するとしよう。安くなってきたとはいえ、衝動買いできるほど安くはない。それを購入するとき、友人の一言が最終決定につながったという経験はないだろうか。
これは「(信頼する)あの人が言っているから間違いないだろう」と判断するのが肝である。自分で何日もかけてメーカーのWebサイトを見たり、カカクコムで底値情報を仕入れたり、製品レビューを書いたブログを見たり、実際に店舗に足を運んでみたり...。こんな努力をしても、最終的には、言葉は悪いが友人の何気ない一言が購入の決め手となってしまう。
人の消費行動についてはよく分からないが、自分と自分の周りの人に実際に起こっていることから判断した「商品購入を決めた情報は何?」のリサーチ結果だ。
で、このポストのタイトルにある「ソーシャルグラフ」の話に入る。ずいぶん長い前置きで申し訳ない。自分と関わりがある人の意見は、ものすごい強力であると言いたかったわけだ。
まず、ソーシャルグラフとは何か。一言で表現すると、人と人とのつながりを示した図のことだ。人と人の間は、家族や同僚、先輩、後輩、趣味嗜好が同じ人などとつながる。マイミクみたいなものである。
◎ソーシャルグラフとは何か? エッジとノードから考える
http://japan.cnet.com/marketing/socialgraph/story/0,3800084199,20366534,00.htmこのつながりを検索できるようになると、同じ嗜好を持った人をまとめて抽出できる。これは重要なことで、例えば、ビールが好きな人を1人見つければ、その人のソーシャルグラフをたどって、芋づる式に同じ嗜好の人を見つけられる。ということは、ものすごくターゲットを絞った広告をうつことが可能になる。
また、ある人が「金曜日に飲んだビールがおいしかったよ」という発言をSNSでしようものなら、今度はクチコミ効果でソーシャルグラフでつながっているだれかが、同じビールを購入するかもしれない。
とまあ、いろいろ考えているときりがない。このソーシャルグラフを今のころうまく活用しているのが、米国のSNSであるfacebookだと思っている。facebookではフレンドの行動がNews FeedというRSSフィードのよな形式で流れてくる。誰とフレンドになったのか、誰が新しいアプリケーションをインストールしたのかなど、細かいことまでそれなりに通知される。
誰かが新しいフレンドをつくったら、ものすごい興味を持ってしまう。とりあえず、プロフィールページくらいは見るだろう。フレンドが新しくインストールしたアプリケーションについても同様で、あの人がインストールするくらいだからきっと面白いアプリケーションなのだろうと、悪く言えば勘違いして、自分も該当するアプリケーションをインストールしてしまう。
つまり、ソーシャルグラフはここ数年でもっとも注目されるキーワードとなるだろう。「Web2.0」よりも分かりやすくて使いやすいのではないだろうか。
facebookはソーシャルグラフの活用面でいうと、もっとも進んでいるサービスだと思う。facebookはに本のインターネットと比べると、確実に2年は先をいっているようだ。もちろん、コンシューマー向けのサービスだけではなく。ビジネス向けのソフト(企業内ポータルなど)でもソーシャルグラフを活用するシーンが増えているからだ。
日本のWebはまだまだ遅れている。欧米のサービスと比較するのがかわいそうなくらいだ。私が挙げていないサービスで、おもしろいものが行くつかある。米国というかワールドワイドのトレンドについていくためにも、ソーシャルグラフの活用方法を知っておいたほうがいいだろう。
■参考記事
◎ソーシャル・コンピューティングを展望する
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20080213/293752/?ST=management